2018秋 北海道馬産地見学ガイドツアー 現地取材レポート

馬産地見学ガイドツアーレポート[ツアー3日目]

ツアー3日目:初めての試みとなる「日帰りツアー」との合流です。手軽さも手伝って、2泊3日の本体ツアー以上のお申込みがあり、関心の高さが窺われます。

2018年9月22日

レイクヴィラファーム


メジロドーベルと班ごとで記念撮影・1班
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前夜、洞爺湖温泉に宿泊した本体ツアーは、洞爺湖町のレイクヴィラファームへと向かいます。ここでは、かつて活躍した「メジロ」の馬たち(メジロライアンやメジロマックイーン、メジロアサマなど)のお墓参りをさせていただいたあと、現在は繁殖生活も引退し、功労馬として過ごしているメジロドーベル(阪神3歳牝馬ステークス(G1)、オークス(G1)、秋華賞(G1)、エリザベス女王杯(G1)2回)を見学させていただき、レイクヴィラファーム自慢の当歳馬6頭を展示いただきました。

少しだけ残念だったのは東京競馬場の競馬博物館で来年2月まで開催されている「メジロ牧場の歴史~“白と緑”の蹄跡」のために記念品の多くが貸し出され「記念館」を見学できなかったこと。しかし、それでも「メジロ」の血を受け継ぐツボミ2018(牝、父モーリス)やアーモンドアイのめいとなるパンデリング2018(牝、父エピファネイア)やトリオンフの半妹メジロトンキニーズ2018(牝、父スクリーンヒーロー)、メジロダーリングの孫にあたるメジロカトリーヌ2018(牝、父キズナ)などが紹介されました。

早来ファーム


エヴィータアルゼンティーナ2017(牝、父ジャスタウェイ)
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早来ファームでは、日帰りツアーの参加者と合流し、総勢約80名での見学となりました。曇り空となりましたが、サッカーができるほど広い芝生は、そのままゴロンと横になりたいほど、きれいに刈り込まれていました。

ここでは1歳馬と当歳馬、各3頭展示となりました。早来ファームの清水大さんが解説役を務めました。1歳馬の展示では、母エヴィータアルゼンティーナの牝馬(父ジャスタウェイ)、母ナイキフェイバーの牝馬(父オルフェーヴル)、母ポーレンの牝馬(父ハーツクライ)が登場。当歳馬の展示では、母ケイトの牝馬(父ルーラーシップ)、母ベルエアシズルの牡馬(父ゴールドアリュール)、母ラルナデミエルの牝馬(父モーリス)が元気よく歩きました。それぞれ手入れや躾が行き届いていて、大勢の参加者を前にしながらも堂々と、落ち着いていました。

また、早来ファームからは、胆振・日高で長らく取材を続けている馬産地ライター・村本浩平さんもツアーに駆けつけ、参加者の皆さんは見学の合間に、一緒に馬産地トークを楽しめたようです。

ノーザンホースパーク


厩舎で過ごしていたウインドインハーヘアを見学
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最終日のランチは北海道の“馬のテーマパーク”として有名なノーザンホースパークです。連日、ハッピーポニーショーや観光馬車、有名馬を公開しています。また、馬術大会、ウェディング会場としても親しまれています。

ここではバックヤードグリルにてバイキング形式の昼食となりました。焼肉を中心に和食、洋食、デザートも豊富にあり、最終日の疲れた体へエネルギーチャージとなったことでしょう。

食事終了後は園内で自由時間となり、ハッピーポニーショーを見る方、見学厩舎へ行く方、ホースギャラリーへ行く方、お土産を探す方など。ハッピーポニーショーでは、とってもとっても小さいポニーとして大人気の「サミーくん」と、しっかり者のポニー「ヤマちゃん」が登場し、コミカルな演技を見せました。見学厩舎では、ディープインパクトの母、レイデオロの3代母でもあるウインドインハーヘアに間近で会うことができました。元G1馬や様々な種類の馬が暮らすノーザンホースパークにおいて、やはりこの偉大なる母馬は、次元が違うような雰囲気がありました。

社台スタリオンステーション


ディープインパクト
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ツアーの締めくくりは今年もこの場所、社台スタリオンステーションでした。国内外で輝かしい実績を残した最高クラスの種牡馬が、次々に披露となりました。展示場では、半円を描くように並び、馬たちの登場を静かに待ちました。参加者の興奮は、G1レースのパドックに似た、緊張の空気を作り出していました。社台スタリオンステーション・三輪圭祐さんの解説では、各馬の最新情報にプラスして、参加者を楽しませるようなエピソードが盛り込まれ、見ても聞いても楽しめる、あっという間の1時間でした。

展示馬は実に25頭。最後に登場したディープインパクトをはじめ、オルフェーヴルやロードカナロアなど、競馬ファンなら誰もが知る名馬が、目の前を通りました。ディープインパクトがお目当てという男性参加者は、「ずっとデビューから追いかけていた馬で、4年ぶりに再会できて嬉しい」と感動の様子でした。

新種牡馬も多く、キタサンブラックとの対面に喜んでいた女性参加者は、「競馬場で応援した頃よりどっしりして、種牡馬らしくなりましたね」と、じっくりその馬体を目に焼き付けていました。

ツアーはここで終了し、ノーザンホースパークで時間調整後、一行は新千歳空港へと向かいました。3日間で会った馬たちは数知れず、今年もいろいろな牧場をめぐることができました。参加者の皆さんには、このツアーでの体験を思い出にしていただきつつ、またいつか馬産地を訪れて欲しいです。