2012秋 北海道馬産地見学ガイドツアー 現地取材レポート

馬産地見学ガイドツアーレポート[ツアー1日目]

ツアー1日目:新千歳空港に集合して、日高方面に出発。
スタリオンを巡り、夜は牧場関係者との夕食懇親会で盛り上がりました。

2012年10月4日

ビッグレッドファーム


参加者から見学したい馬としてあげられた1頭のステイゴールド
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北海道の空の玄関、新千歳空港からバスで走ること90分。車内で牧場見学の注意点、自己紹介を済ませた一行が向かったのは新冠町にあるビッグレッドファーム。基本的に年間を通じて種牡馬を公開している牧場で、開放的な雰囲気を特色としている。正午前に到着。牧場事務所「KEIBA CLUB」で地元産野菜を使ったカレーライスと豚汁を頂き、種牡馬厩舎へと移動。新種牡馬アイルハヴアナザーをトップバッターとして、アグネスデジタル、コスモバルク、ステイゴールドが展示された。近年、オルフェーヴル、ゴールドシップといった大物産駒を送り出しているステイゴールドは目当ての方が多く、早くも気分を高揚させてシャッターを切る参加者。ホッカイドウ競馬の雄・コスモバルクは出番を待ち切れず、他の馬が展示馬されている最中に馬房からいなないて笑いを誘った。来客に興味津津のバルクと全員で記念写真を撮って終了。帰り際、ビッグレッドファーム・蛯名聡マネージャーより「競馬界全体を盛り上げていけるように、私たちも努めていきます」との言葉に、大きな拍手が送られた。

優駿スタリオンステーション


オグリキャップ馬像を背景に記念撮影
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右も左も牧場風景が広がる「サラブレッド銀座通り」を走り、バスは優駿スタリオンステーションへ。ここではカネヒキリ、キングヘイロー、ソングオブウインド、マヤノトップガン、ローレルゲレイロが展示され、到着したばかりの新種牡馬ジョーカプチーノも追加でお披露目となった。優駿スタリオンステーションは基本的に種牡馬非公開としており、見学できるのはこのツアーならでは。マヤノトップガンに会えるのが魅力で応募したという参加者は、「健在で良かったです。種牡馬としての風格を感じました」と、ご満悦だった。かつてこの場所で過ごしたオグリキャップにはもう会えないが、参加者はホワイトブロンズ像の前で記念写真を撮り、隣接する優駿記念館ではオグリグッズをお買い物。オグリキャップ、ナリタブライアン、パシフィカスの記念馬碑の前では静かに手を合わせた。

アロースタッド


スーパーホーネットと記念撮影1班
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新ひだか町静内の桜の名所「二十間道路」に入ったバスは、ほどなくアロースタッドに到着。ダートG1馬を送り出しているサウスヴィグラス、ワイルドラッシュをはじめ、天皇賞(春)馬スズカマンボ、若手種牡馬アジュディミツオー、スズカフェニックス、スーパーホーネットが展示された。アロースタッド・本間一幸主任の計らいで、一部の種牡馬とは口取り形式で記念撮影。展示終了後は厩舎の外から自由見学となり、名種牡馬ブライアンズタイムや産駒ビートブラックが天皇賞(春)(G1)を制したミスキャスト、良血ロイヤルタッチらと対面した。特に、ブライアンズタイム、ワイルドラッシュは窓からよく顔を出していて、大御所の接客ぶりに感心しながら、参加者はカメラを向けていた。

レックススタッド


レックススタッドに到着
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20頭を超える種牡馬を擁するレックススタッドも二十間道路の有名スタッド。展示馬はアドマイヤコジーン、サクラプレジデント、ショウナンカンプ、スクリーンヒーロー、スリーロールス、マツリダゴッホ、ローエングリンの7頭。どの馬も毛ヅヤが冴え、首をグッと下げて周回する。芦毛のアドマイヤコジーンには女性参加者から「真っ白でかわいい」との声が上がり、ローエングリンの上品さは良血を物語っていた。スクリーンヒーロー、マツリダゴッホは元気があり余っている様子で、牧場スタッフが巧みに馬を落ち着かせながらの紹介。以前、テレビでマツリダゴッホを応援していたという参加者は「初めて会うことができて嬉しい。グランプリホースの貫録を感じました」と、喜んでいた。展示終了後は厩舎内公開となり、G1馬エイシンデピュティ、サンライズバッカスらを間近で見学した。

うらかわ優駿ビレッジAERU


馬房の中にいる4頭の名馬たちを見学
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バスは約1時間かけて隣町・浦河町へ。ツアー初日最後の目的地である、うらかわ優駿ビレッジAERUへと向かう。外はすっかり暗くなったが、厩舎の中で功労馬4頭を見学する。どの馬も20歳を超える高齢馬だが、そのラインナップは豪華。ダービー馬ウイニングチケットをはじめ、天皇賞(秋)馬ニッポーテイオー、グランプリホースのダイユウサク、映画にもなった名馬セクレタリアトの直仔ヒシマサル。他の牧場と異なり、観光施設であるAERUでは馬に触ることもOKとし、参加者は馬たちのぬくもりを確かめるように、優しく顔を撫でた。代わる代わる馬房を訪れる参加者に功労馬たちは愛想良く応対。かつて耳にした競馬場の歓声を思い出し、心を躍らせていたのかもしれない。

うらかわ優駿ビレッジAERU(夕食懇親会)


乾杯してスタート
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夕食を兼ねた懇親会はAERUのレストラン「CORRESSA」にて。料理は「キンキの雲丹味噌焼き」や「ボイルタラバのレモン添え」など、北海道の食材を生かしたメニューが盛りだくさん。今年はイーストスタッドの青木大典場長、ガーベラパークスタッドの本巣俊光・隆子夫妻、川越ファームの川越祐樹さん、杵臼牧場の鎌田信一さん、鮫川啓一さん、伏木田牧場の伏木田修さんがゲスト参加し、各テーブルで参加者と馬談議に花を咲かせた。恒例のクイズ大会ではゲスト参加者が関わるオオエライジン、オレハマッテルゼ、カツラノハイセイコ、コスモセンサー、スーパーホーネット、テイエムオペラオーについての問題が出題され、正解したテーブルからは大きな歓声が上がっていた。