馬産地見学ガイドツアーレポート[ツアー1日目]
ツアー1日目:いよいよ初日。
超大型の台風が日本列島を縦断中。緊張と期待の初日を迎えて...。
2009年10月9日
伏木田牧場
伏木田牧場にバスが着くと、伏木田代表が笑顔で参加者を出迎えてくれました。手にしているビニール袋の中身はなんと食べやすいサイズに切られたニンジン。本来ならば見学の際に馬に食べ物を与えることは厳禁ですが、この日は特別な計らいでファインモーションにニンジンを食べさせてあげることになりました。
柵沿いにやってきたファインモーションは、ニンジンを待ちきれない様子。参加者からニンジンをもらうと、美味しそうに目を細めながら食べていました。
「競馬をしていた頃と体型も変わりませんし、とても元気に過ごしてますよ」と伏木田代表。
牧場スタッフからの愛情を注がれながらのんびりと過ごしている姿に、シャッター音が鳴りやむことはありませんでした。
日高スタリオンステーション
日高スタリオンステーションは日本で最初の種馬場として設立され、今もなおその歴史を刻んでいます。この日、繋養種牡馬は既に馬房の中に入っているとのことで、厩舎内での見学が行われ、その後、アグネスフライト、そしてスーパークリークの展示が行われることとなりました。
厩舎内ではヤエノムテキの前に多くの参加者が集まり、その人気ぶりに応えるかのように、ヤエノムテキも鼻面を向けてくれます。
厩舎の中での交流の後は、いよいよアグネスフライトとスーパークリークの展示がスタート。アグネスフライトがあり余る元気を発散しているかのように動き回るのと対照的に今年で24歳となるスーパークリークは落ち着いた様子で周回していました。
「スーパークリークの元には、今でもバレンタインデーにプレゼントが届くんですよ」と三好場長。
人気ではまだまだアグネスフライトに譲らないぞ、というスーパークリークの声が参加者にも聞こえたのではないでしょうか。
イーストスタッド
すっかり日も落ち始め、厩舎作業も終了した中で訪れたイーストスタッドですが、青木場長を初めとするスタッフの皆さんは、バスの到着を外で待っていてくれました。
「まだ、日が出ているうちに見てください」との青木場長の計らいで、展示会のように繋養種牡馬たちが次々と登場。今シーズンから繋養されたオレハマッテルゼ、テイエムオペラオーと共に古馬G1戦線を盛り上げたメイショウドトウ、そしてメイショウボーラーとタイキシャトルの親子も時間差で姿を見せます。
タイキシャトルは来てくれたツアー参加者のためにか、見事な立ちポーズを披露。夕焼けに栗毛がよりいっそう美しく輝く姿は、この日のベストショットとなったことでしょう。また、温厚な性格をしているというメイショウドトウとは青木さんの計らいで、希望者全員が口取り式のように並んで撮影をさせてもらいました。
うらかわ優駿ビレッジAERU
ツアー1日目最後の見学地は、見学だけでなく乗馬に宿泊と、馬産地観光を様々な形で楽しめるうらかわ優駿ビレッジAERU。この日の宿泊施設でもありますが、敷地内には名馬が繋養されています。この時間は馬たちは厩舎で既に飼い葉も食べ終えて、中にはゆっくりと体を休めている馬の姿も見られます。
所定の見学時間を過ぎていましたが、ツアー参加者が近づくと、どの馬たちも前扉だけでなく、後扉からも顔を出して迎えてくれます。
ウイニングチケット、サニーブライアン、ヒシマサル、ダイユウサク、ニッポーテイオーが顔を見せるたびにシャッターの音が鳴り響きます。それに気をよくしたのか、ウイニングチケットは扉から顔を出し続けてくれました。
帰り際には別れを惜しむように、サニーブライアンがずっと参加者の姿を見つめていました。
生産者との懇親食事会
AERUのレストランでツアー参加者を待っていてくれたのは浦河地区の生産者の皆さん。各テーブルについた生産者の皆さんには、ツアー参加者から日々の仕事についての質問や牧場を巣立った名馬の想い出など様々な質問が向けられていました。
会場には浦河町長も来場し歓迎のご挨拶。地元食材をふんだんに用いた夕食も供され随所に地元の歓迎ムードが漂いました。
競馬に関するクイズ大会も開催。同席の生産者の方にまつわるクイズも出題されましたが「覚えてないなあ」と苦笑いを浮かべる姿も。優勝チームには実際の競馬で使用した競馬グッズ等がプレゼントされることもあり、クイズ大会は最後まで盛り上がりを見せていました。
懇親食事会終了後もまだ話足りないとばかりにAERUのラウンジで二次会も始まるなどツアー1日目の夜はいつまでも続いていました。
※お忙しいところ駆けつけてくれた生産者の皆さん(荻伏三好ファームさん、ガーベラパークスタッドさん、鮫川啓一さん、谷川牧場さん、中島牧場さん、林孝輝さん、バンダム牧場さん(五十音順))