2025年04月20日 若草賞土古記念&佐賀ヴィーナスC(GDJ)
優勝馬:セブンカラーズ
プロフィール
- 生年月日
- 2020年02月12日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:17戦14勝
- 総収得賞金
- 68,230,000円
- 馬主
- (株) グリーンファーム
- 生産者
- オリオンファーム (門別)
- 調教師
- 川西 毅
- 騎手
- 山田 祥雄
『グランダム・ジャパン(GDJ)2025』古馬春シーズンの第4戦目「若草賞土古記念(名古屋)」、そして第6戦目「佐賀ヴィーナスC(佐賀)」をセブンカラーズが連勝。いずれも断然の1番人気に応えて獲得した重賞タイトルの数を「7」に伸ばすと、31ポイントを積み重ねて同シーズンの第2位となった。
セブンカラーズの生まれ故郷は、日高町のオリオンファーム。下河辺牧場、白井牧場、加藤ステーブルなどの名門牧場が居を構える日高町福満に2006年開場。現在は繁殖牝馬18頭に、60haの敷地面積を所有している。過去の主な生産馬は、2022年のダービー卿ChT(G3)を制したタイムトゥヘヴン、2021年の東京ダービーで3着のブライトフラッグなど。手入れがよく行き届いた施設が印象的だ。
昨年は1番人気で4着に敗れた若草賞土古記念を、今年は好位から差してリベンジ。続く佐賀ヴィーナスCは中団から計ったように差し、5歳にしてレースの幅が広がった。
「今まではどちらかというと早め先頭に立って楽に抜け出すようなレースが多く、能力を全部出していないのかなと思っていました。それが近走、だいぶ競馬を覚えてきたのか前をとらえるような競馬ができるようになり、最後までしっかり走れるようになってきましたね。古馬になって成長し、完成されてきたのかなと思います」と話すのは、繁殖厩舎長として開場時から在籍する加藤義之さん。
重賞2連勝後はオグリキャップ記念(笠松)に挑み、強力な牡馬勢を相手に3着と健闘。紅一点ながら人気馬を前に見る形でしぶとく粘り、馬券圏内に食い込んだ。その成長に、加藤義之さんも目を細める。
加藤義之さんに案内されて厩舎に向かうと、セブンカラーズの母ウイニフレッドは朝の放牧の時を待っていた。母に寄り添っていたのは、4月6日に生まれた8番仔となる父カフェファラオの牡駒。「生まれた時はもっと細身でしたが、成長とともに体ががっしりしてきて、カフェファラオのいいところが出ていているのかなと思います」と加藤義之さん。ウイニフレッドの仔は母、父スペシャルウィークの特徴でもある細身で胴長の体形を引き継ぐが、そのなかで配合相手の面影も思わせる。
6番仔のフローレスカラーズ(牝2歳、父ダノンレジェンド)はJRAデビューを目指して牧場で調教を積んでおり、7番仔のウイニフレッド2024(牝1歳、父コパノリッキー)はサマーセールに上場予定。「全妹の1歳はセブンカラーズとタイプが似ていますね。セブンカラーズの方が体高はありましたが。物怖じすることなく、すごく人間が好きな子です。2歳の方はちょっと違っていて、父のダノンレジェンドっぽさが出ていると思います」と妹たちを紹介。
ウイニフレッドの半妹マロンブーケは、マロンソレイユ(牡2歳)の出産を最後に繁殖を引退。オリオンファームに残るストーミンウイニーの牝系はウイニフレッドのみとなった。「セブンカラーズに続く馬が出てほしいですね。マロンブーケは今走っている産駒が最後。デビュー前の産駒が残っているのはウイニフレッドだけなんです。ここまでつないできたストーミンウイニーの血だから頑張ってほしいです」と加藤義之さん。オリオンファームが米国で購入し、牧場を初期から支えてきたストーミンウイニー。その血脈が長きにわたって続くことを願っている。