重賞ウィナーレポート

2024年02月04日 東京新聞杯 G3

2024年02月04日 東京競馬場 曇 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:サクラトゥジュール

プロフィール

生年月日
2017年04月14日 07歳
性別/毛色
牡/青鹿毛
戦績
国内:24戦6勝
総収得賞金
165,928,000円
ネオユニヴァース
母 (母父)
サクラレーヌ  by  シンボリクリスエス(USA)
馬主
(株) さくらコマース
生産者
谷岡牧場 (静内)
調教師
堀 宣行
騎手
R.キング

 過去の優勝馬にインディチャンプやリスグラシュー、ホエールキャプチャなどのG1優勝馬も名を連ねる「東京新聞杯(G3)」が2月4日、東京競馬場で行われた。勝ったのはレイチェル・キング騎手騎乗で7番人気の7歳馬サクラトゥジュール。デビュー24戦目、5度目の重賞挑戦で嬉しいタイトルとなった。管理する堀宣行調教師にとっては今年2つめの重賞タイトルで、通算71勝目。キング騎手にとっても2つ目のJRA重賞タイトルとなった。

 サクラトゥジュールの生まれ故郷は、新ひだか町の谷岡牧場。その歴史は長く、現在代表を務める谷岡康成さんの祖父にあたる増太郎さんが昭和10年頃に日高町の厚賀地区に開場した牧場にさかのぼる。その後、父の幸一さんの手によって牝馬ながらに71年の天皇賞(秋)、有馬記念を勝って年度代表馬に選ばれるトウメイを送り出し、その後もダービー馬サクラチヨノオー、天皇賞(秋)(G1)を勝ったサクラチトセオー、エリザベス女王杯(G1)優勝サクラキャンドル、有馬記念(G1)などを制したサクラローレルなどを送り出してきたが、今回の重賞勝利は21年キーンランドカップ(G3) (優勝馬レイハリア)以来3年ぶりとなった。

 2月上旬の生産地はすでに出産、種付シーズン。この日、競馬場には家族が出向き、谷岡代表は牧場テレビでの応援だったそうだ。

 「調教の動きなどから前走の中山金杯(G3)よりも調子が良さそうだなと思っていましたが、驚いたのはパドックです。いつもはチャカチャカしていることが多いのですが、妙に落ち着いていました。レース後に堀調教師は『とくに何もしていない』とおっしゃっていましたが、レースに向けての調整がうまくいったのだと思います」と述べ「枠順も良かったと思いますし、キング騎手も上手に乗ってくれたと思います。道中の手応えも良さそうでしたが、最後まで本当によく頑張ってくれたと思います。やっぱり、嬉しかったですよ」と相好を崩した。

 そんなサクラトゥジュールだが、意外にも牧場時代の印象は薄かったという。「この馬は2歳春まで当牧場で育成していた馬ですが、育成時代も含めてあまり印象がないのです。生まれたときは線のきれいな馬という印象がありましたが、それだけケガや病気もなく順調だったんだなと思います」と振り返る。「ただ、この馬はデビュー前から堀調教師が高く評価してくれていましたし、新馬戦を勝ったときの内容が良かったので、ある程度は上のレベルまで行けるかなと思ったのを覚えています」と笑顔を広げた。「これから、どのようなレースを選択していくかはオーナーと調教師が決めることだと思いますが、相手も強くなるでしょうし、斤量も楽ではなくなってきます。それでも、これまであまり無理づかいをしてこなかったので、7歳とはいえ伸びしろもあると思います」と期待に胸を膨らませている。