2022年04月30日 青葉賞 G2
優勝馬:プラダリア
プロフィール
- 生年月日
- 2019年04月03日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:4戦2勝
- 総収得賞金
- 291,026,000円
- 馬主
- 名古屋友豊 (株)
- 生産者
- オリエント牧場 (新冠)
- 調教師
- 池添 学
- 騎手
- 池添 謙一
日本ダービー(G1)と同距離、同コースで行われ、1、2着馬には日本ダービー(G1)の優先出走権が与えられる「第29回テレビ東京杯青葉賞(G2)」が4月30日、東京競馬場で行われた。
勝ったのは池添謙一騎手騎乗の4番人気馬プラダリア。未勝利戦を勝ち上がったばかりでの重賞挑戦だったが、前2頭が飛ばす展開で、道中は先頭からは10馬身以上離れた5番手を追走。最後の直線に入ると力強く脚を伸ばし、ゴール前で抜け出して、ダービーチケットを手中にした。
同馬の生まれ故郷は新冠町のオリエント牧場。1974年に中川信幸さんによって創業された生産牧場だ。もう間もなく半世紀にもなろうという、その歴史の中で2003年の中山金杯(G3)に勝ち、00年の菊花賞(G1)2着、日本ダービー(G1)4着トーホウシデンや10年札幌2歳S(G3)優勝オールアズワン、あるいは12年の函館2歳S(G3)に勝ったストークアンドレイなどを送り、近年では18年兵庫チャンピオンシップ(Jpn2)テーオーエナジーや20年函館2歳S(G3)3着ラヴケリーなどの生産牧場としても知られている。
現在は創業者の信幸氏とともに共同代表を務めているという子息の譲氏は「出産、種付シーズンの最盛期でもあり、レースはテレビで見ていました。生産牧場として期待はしていましたが、未勝利戦を勝ち上がったばかりの重賞挑戦で相手も一気に強くなっていましたので、どんな競馬をしてくれるのだろうかと思ってレースの時間を待っていました」と、やや半信半疑だったという当日の思いを話してくれた。
父はディープインパクトで、母シャッセロールはオリエント牧場生産のJRA3勝馬。さかのぼれば3代母リトルオードリーは、2戦目の新馬戦を勝ち上がったあと紅梅賞、報知4歳牝馬特別(G2)(現在のフィリーズレビュー(G2))と3連勝。1996年の桜花賞(G1)では1番人気になり、同年のオークス(G1)3着という活躍馬だ。「祖母のポポラスを繁殖牝馬としてお預かりしたのが縁で、当牧場で生まれたシャッセロールも預からせていただいております。(プラダリアは)シャッセロールが初めて生んだ牡馬ですが、ディープインパクト産駒らしい美しいラインを持った馬で、馬体のバランスがとても良かったことが印象に残っています。1歳秋に育成牧場へと送り出すときは、大きな期待とともに送り出しました」と牧場時代を振り返ってくれた。
生産者の期待通り、デビュー戦から評判となり、3戦目で初勝利。このときは中団からメンバー最速の上りタイムを繰り出して2着馬に7馬身差をつける快勝劇で夢が膨らむ1戦ではあったが、ダービートライアルの優勝で、朧気だった夢が、いよいよ現実のものとして見えてきた」
「日本ダービー(G1)の舞台は生産者にとっては目標であり、夢のまた夢。当牧場としては4度目の挑戦となりますが、競馬場であの雰囲気を味わわせてくれる馬に感謝しつつ、応援したいと思います。無事はもちろんですが、悔いのないような競馬をしてほしいと思います」と期待に胸を膨らませている。