2018年10月07日 毎日王冠 G2
優勝馬:アエロリット
プロフィール
- 生年月日
- 2014年05月17日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/芦毛
- 戦績
- 国内:12戦4勝
- 総収得賞金
- 459,178,000円
- 馬主
- (有) サンデーレーシング
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 菊沢 隆徳
- 騎手
- J.モレイラ
今年の毎日王冠(G2)で、1番人気の支持を集めたのは牝馬のアエロリット。牝馬は過去10年で4頭が出走し、一昨年にはルージュバックが勝利。ただ、勝ちを収めたのはルージュバックだけであり、ウオッカが2年連続の2着、昨年出走のソウルスターリングは1番人気に推されるも8着と苦戦が続いていたのも事実だった。
「勢いのある3歳馬も含め、強いメンバーが揃ったとの印象はありました。それでも実績面や安定感では引けを取らないと思っていましたし、何よりも左回りの実績を考えると、ファンの皆さんからの評価に応えてくれるのではとも信じていました」と話すのは、ノーザンファーム空港の窪田調教主任。前走の安田記念(G1)ではモズアスコットの強襲の前に破れはしたものの、それでもクビ差の2着。中山記念(G2)でも2着となるなど、重賞では牡馬とも互角のレースを展開していた。
しかも今回、そのアエロリットの鞍上を任されたのは、「マジックマン」ことJ.モレイラ騎手。札幌開催では8日間で31勝をあげて開催リーディングに輝き、キーンランドC(G3)でもナックビーナスに騎乗して、JRA重賞初勝利もあげている。
「モレイラ騎手は常に信頼できる騎乗を見せていてくれましたし、アエロリットの長所も引き出してくれると思っていました」
ゲートが開くと、真っ先に先手を主張していったのはアエロリットだった。1000m通過のラップは59秒フラット。逃げ切りを決めた昨年のクイーンS(G3)は58秒3で1000mを通過していたアエロリットとっては決して速いペースでは無かったが、それでも「マジックマン」が作り出した淀みない流れに、後続勢も魔法にかかったかのように動けずにいた。
しかし、直線に入ってからこそがアエロリットの真骨頂だった。後続が一気に仕掛けようとする中、アエロリット自身も残り3ハロンで33秒8の脚を使っていく。勝ち時計の1分44秒5は、東京競馬場の芝1800mのレコード(チョウサンの1分44秒2)に迫る好タイムであり、改めてアエロリット自身の能力の高さを裏付ける勝利ともなった。
「今回は逃げましたが、自在性もある馬なのでどんな展開になっても力を発揮出来ると思います。秋のG1戦線に向けて最高の結果となったと思いますし、それだけに無事に次のレースを迎えてもらいたいです」
次走は状態次第だが、マイルCS(G1)を予定。ここでも自在性と能力の違いを証明しながら、G1 2勝目を掴んでくれるに違いない。