2018年08月19日 北九州記念 G3
優勝馬:アレスバローズ
プロフィール
- 生年月日
- 2012年05月14日 06歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:27戦7勝
- 総収得賞金
- 202,591,000円
- 母 (母父)
- タイセイエトワール by トニービン(IRE)
- 馬主
- 猪熊 広次
- 生産者
- ヤナガワ牧場 (門別)
- 調教師
- 角田 晃一
- 騎手
- 菱田 裕二
サマースプリントステークスの第4戦「第53回テレビ西日本賞北九州記念(G3)」は8月19日、小倉競馬場で行われ、中団のインコースを進んだ菱田裕二騎手騎乗6番人気アレスバローズが最後の直線で逃げ粘るラブカンプー、追い込むダイメイプリンセスを抑えて優勝。CBC賞(G3)に続く重賞2連勝で、サマースプリント王者へ向けて大きな1勝を記録した。
アレスバローズは、日高町ヤナガワ牧場の生産馬。国内の最高賞金獲得馬キタサンブラックやG1/Jpn1競走最多勝コパノリッキー、あるいは高松宮記念(G1)優勝コパノリチャードなどを送る日高の名門牧場だ。
今回は牧場で愛馬に声援を送っていたという梁川正普代表は「若いうちはコントロールが難しい馬で、出世が妨げられていたのですが、前走のCBC賞(G3)あたりから、そのあたりが解消されてきたようです。今回は、久しぶりに騎乗いただいた菱田騎手のコース取りも勝因のひとつだと思っています。育成牧場、厩舎の方々には苦労をかけたと思いますが、感謝しかありません」と話し、キタサンブラックの同期生が6歳夏にしてみせた新境地に笑顔を見せた。
牧場時代のアレスバローズは「全兄サンライズタイセイが本当に素晴らしい体型を持って生まれたので、全弟妹をつくろうと、もう1度ディープインパクトを配合しました。その期待どおり、アレスバローズも兄に負けず劣らずの体型で生まれてくれました。牧場時代はキタサンブラックと同じ放牧地にいたのですが、多くの方がこちらの方を褒めてくれるほどの馬でした」と懐かしみ、「期待の大きな馬でしたので、重賞2連勝は嬉しいというよりもほっとしているという気持ちの方が大きいかもしれません」と胸を撫で下ろしている。
アレスバローズの4代母エンスラーは名種牡馬リファールの妹。その娘となるエンスラーリングレイディをヤナガワ牧場が導入したのは1992年のこと。しかし、愛国ダービー馬エルグランセニョールを父に持つこの馬は、わずか3頭の産駒を残して死亡してしまう。本馬の祖母エンスラーリングは、エンスラーリングレイディが遺した唯一の牝馬でもある。切れそうになった糸を紡いで四半世紀。アレスバローズによって大輪の花を咲かせようとしている。
「次走はスプリンターズS(G1)と聞いています。相手も強くなると思いますし、中山競馬場の1200㍍コースはトリッキーなコース。勝ってくれればもちろん嬉しいのですが、不利を受けることなく、この馬の力を出し切れるような競馬を期待したいです」とレースを心待ちにしている。