重賞ウィナーレポート

2016年08月07日 小倉記念 G3

2016年08月07日 小倉競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:クランモンタナ

プロフィール

生年月日
2009年02月12日 07歳
性別/毛色
牡/芦毛
戦績
国内:40戦6勝
総収得賞金
193,292,000円
馬主
(有) 社台レースホース
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
音無 秀孝
騎手
和田 竜二

 小倉競馬場の向こう正面。2番手を追走していたクランモンタナに騎乗していた、和田竜二騎手の手綱が動いた。気合いを入れるにはまだまだ早すぎるようにも思えるが、懸命に手綱を動かす和田騎手の闘志に応えるかのように、クランモンタナも好位をキープし続ける。

 最後の直線で先頭に立ったクランモンタナは、ベルーフと言った後続馬の追撃を振り切っての優勝。デビュー以来、これが40戦目での重賞初制覇となった。

 「この勝利は、陣営の諦めない気持ちの結晶だと思います。何よりも和田騎手の素晴らしいファイティングスピリットには感動しました」と話してくれたのは社台ファームの吉田哲哉氏。社台ファームにとっても名牝系であるスキーパラダイスを祖母に持つクランモンタナは、母エアトゥーレも阪神牝馬S(G2)など重賞で活躍しただけでなく、半兄キャプテントゥーレも皐月賞(Jpn1)を優勝。半妹コンテッサトゥーレも昨年の桜花賞(G1)で3着に入着している。

 クランモンタナは勝ち上がるまでに5戦を要したものの、3歳のすみれSで2着となり、青葉賞(G2)にも出走。その後は堅実なレースを続けながら、14年の新潟記念(G3)では2着入着を果たす。

 「低迷期もありましたが、少しでも成績を上げるようにご尽力してくださった音無調教師を始め、厩舎スタッフの皆様に厚く御礼申し上げます。そして常に勝利を信じて応援してくださっていた出資会員の皆様、何よりご声援くださったファンの皆様にも、喜んでもらえたとの声も聞いていますし、感慨深い勝利となりました」(吉田氏)

 多くのジョッキーとコンビを組んできたクランモンタナではあるが、ついに能力を引き出してくれる、最高のパートナーの和田騎手と巡り会うことができた。新潟記念(G3)では9着に破れたものの、人馬一体となった闘志が他を圧倒したその時、再び重賞タイトルはこのコンビのものとなりそうだ。