重賞ウィナーレポート

2016年06月04日 鳴尾記念 G3

2016年06月04日 阪神競馬場 曇 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:サトノノブレス

プロフィール

生年月日
2010年03月18日 06歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:25戦6勝
総収得賞金
429,515,000円
ディープインパクト
母 (母父)
クライウィズジョイ  by  トニービン(IRE)
馬主
里見 治
生産者
メジロ牧場 (洞爺湖)
調教師
池江 泰寿
騎手
川田 将雅

 サマー2000シリーズにつながる一戦として、また春競馬の総決算「宝塚記念(G1)」への重要なステップレースとして行われた「第69回鳴尾記念(G3)」は、好位を進んだ洞爺湖町メジロ牧場生産サトノノブレスが最後の直線で早め先頭からそのまま押し切って優勝。3月の中日新聞杯(G3)に続いて重賞4勝目。勝ち時計の1分57秒6はヒルノダムールが持つコースレコードを0秒2更新するばかりではなく、ラブリーデイが持つ鳴尾記念(G3)レコードを1秒2更新する快走となった。

 この日、阪神競馬場へは岩崎伸道久代表が足を運び、同牧場の岩崎義久さんは胆振軽種馬青年部の部員として、東京競馬場で行われたBOKUJOBメインフェアを手伝うために同競馬場の大型スクリーンでサトノノブレスを応援していたという。

 岩崎義久さんは「人気的には、いわゆる“3強”だったと思いますが、今回は距離、コースともにサトノノブレスにとってはベストの条件と思っていましたので、自分の中では期待していた1戦でした。いつもと違って、大勢の仲間たちとみる1戦。普段、自分は冷静にレースを見る方だと思うのですが、ゴール前は声が出てしまいました。それくらいに嬉しかったですし、周囲から直接伝えられる祝福も感無量でした」と笑顔を広げた。

 菊花賞(G1)2着、神戸新聞杯(G2)3着など3歳時は勝てそうで、それでいて一歩足りないレースを続けてしまったサトノノブレスだったが、4歳春の日経新春杯(G2)をきっかけに、同年の小倉記念(G3)、そして6歳になった今年は中日新聞杯(G3)に続く重賞4勝目。途中9か月もの休養をはさんだものの、衰えるどころか強さを増して復活した。

 「ディープインパクトのオトコ馬でセレクトセールに上場を決めるほどの期待馬でしたが、さすがに当時はここまでの活躍はイメージできませんでした。冷静に考えれば、重賞を4つも取るなんて、なかなかできないこと。サトノノブレスと、関係者の方々には本当に感謝しています」と言い「走破時計がレコードタイムとなったことにも驚かされました。こんなにも強いのならばもっと早くから頭角をあらわしてくれたらよかったのにとも思いますが、こうした成長力もまた“メジロらしさ”なのかもしれません。周囲の方から聞こえてくるそういう声もまた、嬉しいものです」。

 「サトノノブレスは、メジロ牧場の最後の世代です。生産馬をせりに上場させるというのはメジロ牧場で長い経験を持つスタッフにとっても初めての経験でしたが、周囲から色々と助けてもらいながら、そしてみんなでいろいろな事を試し、一生懸命に育てた馬です。これからも無事に長く、活躍して欲しい」とエールを送っている。