2014年05月11日 新潟大賞典 G3
優勝馬:ユールシンギング
プロフィール
- 生年月日
- 2010年04月25日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:11戦4勝
- 総収得賞金
- 119,446,000円
- 母 (母父)
- ジョリーノエル by スペシャルウィーク
- 馬主
- (有) 社台レースホース
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 勢司 和浩
- 騎手
- 吉田 隼人
昨年のセントライト記念(G2)以来の重賞制覇。その勝利以降、馬場や展開に泣かされてきた感もあるユールシンギングだが、500万下を勝利してから一気に重賞制覇を果たした能力の高さは伊達では無かった。
「後方からのレースとなりましたが、上がりの速い展開を差し切るのですから、大したものです。セントライト記念(G2)以降、勝てないレースこそ続いていましたが、強敵相手に揉まれた経験がここで生きたように思います」とは、社台ファーム山元トレーニングセンターの上水司調教主任。
このレースでは3番人気の支持を集めたユールシンギングは、出走16頭中13番手でレースを進めて行く。1000m通過が61秒1と、いくら長い直線の新潟競馬場とはいえ、後ろからレースを進めていた馬には厳しいペースのようにも思えたが、残り3ハロンでメンバー中最速の上がりである33秒1の末脚を使い、2着に入ったマジェスティハーツをクビ差交わしてみせた。
「レース内容を見ても、ひと皮むけてくれたような印象があります。大柄(今回の馬体重は532㎏)で見た目はいかついのですが、それに見合った中身がまだ伴ってはおらず、走るたびにこちらでのケアが必要な現状です」(上水氏)
だが、それはユールシンギングが「大器晩成」である証とも言える。ここ3戦では常に上がり最速を記録しているように、大型馬であるからこそ、トップスピードに達したときの走りは、一気に馬群を飲み込む破壊力もある。
「まだまだ進化の余地は十分にある馬ですし、いずれは一線級を相手に主役を張れるところまで成長して欲しいと願っています」と話す上水氏だが、長い直線、そして決め手のある末脚と、この秋に東京競馬場で行われる重賞競走、そしてG1レースでどれほど成長した姿を見せてくれるか、実に楽しみである。