重賞ウィナーレポート

2013年07月21日 中京記念 G3

2013年07月21日 中京競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:フラガラッハ

プロフィール

生年月日
2007年04月03日 06歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:24戦8勝
総収得賞金
235,920,000円
デュランダル
母 (母父)
スキッフル  by  トニービン(IRE)
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
調教師
松永 幹夫
騎手
高倉 稜

 吉報の兆しはあった。中京記念(G3)の前日である20日に行われたメイクデビュー中京(芝1600m)で、フラガラッハの半弟となるフェルメッツァ(牡2)が優勝。改めてこの血統の中京競馬場における馬場適性の高さを示していたからだ。

 「フェルメッツァはフラガラッハの弟ということだけでなく、ディープインパクトの産駒ということからも、勝ち負けに近いレースを期待していました」とはこの兄弟を送り出した白老ファームの石垣節雄繁殖主任。その期待通りにフェルメッツアが勝利。だが、その結果とは違った意味で、石垣繁殖主任はフラガラッハの勝利を信じていた。

 「昨年のレースを見ていても、差しが届きながらも時計がかかる馬場が、フラガラッハに合っていることは分かっていました」(石垣繁殖主任)

 状態の良さは馬体と、そして厩舎のぬかりない仕上げにも現れていた。この日、フラガラッハは中京記念(G3)に出走した馬の中で、最も美しく手入れされた馬として、ベストターンドアウト賞を受賞。馬の良さが毛艶だけでは無かったことは、最後の直線での末脚にも証明されていた。

 「ゴール前でフラガラッハが上がってきた時には、行け!という気持ちで見ていました。それにしてもサンカルロの得意とする阪神芝1400mもそうですが、白老ファームの生産馬からはこうした個性派が出てきますね(笑)」(石垣繁殖主任)

 そういえば昨年、石垣繁殖主任はフラガラッハの初重賞制覇となったこの中京記念(G3)の取材において、「輸入してきた牝馬の孫の世代から活躍馬が出てくるのは、白老ファームの生産馬らしいですね」と語っている。フラガラッハとフェルメッツァの母であるスキッフルもまさしくこうした血統背景を持つ繁殖牝馬なのだが、今年はより「白老ファームらしい」血統馬を出産した。

 「スキッフルの13(牝)ですが、父は生産馬のドリームジャーニーとなります。雰囲気は牧場で生まれたドリームジャーニー産駒と良く似ていますが、馬格に恵まれていて、既に離乳もしているほどです」(石垣繁殖主任)

 このレースの後、フラガラッハは関屋記念(G3)の出走を表明。昨年は秋を見越して参戦を見送ったサマーマイルシリーズ王者を狙って行くことになる。関屋記念(G3)でもポイントを得られればタイトルにグッと近づくだけに、新潟の長い直線でも、またあの末脚が発揮されることを期待したい。