重賞ウィナーレポート

2012年07月22日 中京記念 G3

2012年07月22日 中京競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:フラガラッハ

プロフィール

生年月日
2007年04月03日 05歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:17戦7勝
総収得賞金
235,920,000円
デュランダル
母 (母父)
スキッフル  by  トニービン(IRE)
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
調教師
松永 幹夫
騎手
高倉 稜

 5歳の夏、9度目の挑戦での重賞初制覇。短距離戦を得意とし、メンバー中最速を幾度となく記録した鋭い末脚など、フラガラッハのレースぶりには、どこか父デュランダルを彷彿とさせる。

 「今回の中京記念(G3)こそ5番人気ではありましたが、前走の米子Sで記録した上がり3ハロン32秒6という末脚は、オープン級の馬でもまず出せない時計でしたし、ここでも流れが向けばチャンスがあると思いながら応援していました」とは白老ファームの石垣節雄繁殖主任。今年からサマーマイルシリーズの第一戦として距離は芝1600mに、そして施行時期も3月から7月へと変わった中京記念(G3)であるが、距離だけでなく、中京競馬場の長い直線もまた、末脚勝負にかけるフラガラッハには打って付けの条件だった。

 「後方からレースを進めていましたが、最後の末脚はもの凄かったですね。改めて本格化したのではとの印象を持ちました」(石垣繁殖主任)

 フラガラッハの母、スキッフルも白老ファームの生産馬。だが、1戦0勝でターフを去り、その後、生まれ故郷で繁殖生活を送ることになった。「輸入してきた牝馬で、一世代置いてから活躍馬が出てくるというのは、白老ファームの生産馬に多いんですよね。その意味でもフラガラッハは白老ファームらしい活躍馬だなという気もしています(笑)」

 フラガラッハはスキッフルの3番仔となる。この時、初めてサンデーサイレンス系種牡馬のデュランダルを配合されたのだが、産まれて来たフラガラッハはサンデーサイレンスらしい繊細さや、しなやかさがあまり感じられなかったという。

 「サンデーサイレンスの血が入った馬は、孫の代になっても体のラインを美しく出すような印象があったのですが、当時のフラガラッハにはそれが見られなかったですね。ただ、逞しく育ってくれたことは間違いありません」

 その意味ではより強くデュランダルの特徴が、フラガラッハに反映されたとも言えそうだ。となると、4歳の秋にG1を制し、その後は古馬短距離界のエースとなった父のような活躍も十分に期待できる。

 「この後はもう一走して、秋のG1戦線を目指すことになるというローテーションを聞かされています。あの末脚はG1の舞台でも、他の馬に引けを取らない武器になると思いますし、そのためにも次走もいいレースを見せてもらいたいです」