重賞ウィナーレポート

2011年04月23日 フローラS G2

2011年04月23日 東京競馬場 小雨 重 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:バウンシーチューン

プロフィール

生年月日
2008年04月19日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:5戦2勝
総収得賞金
62,596,000円
ステイゴールド
母 (母父)
リーインフォースト  by  トニービン(IRE)
馬主
(株) グリーンファーム
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
田島 俊明
騎手
三浦 皇成

 小雨が降りしきる中、重馬場で行われた今年のフローラS(G2)。こうなると、出走馬たちに試されるのはスピードではなく、この馬場を苦にしないパワーと、少しでも前に出ようとする勝負根性。17頭の出走馬で最も競走馬としての地力を持ち合わせていたのは、後方から馬群を割ってきたバウンシーチューンだった。

 「素晴らしい勝負根性でした。好枠の出走を生かして、この流れの中でも道中動かなかった三浦騎手のナイスプレーも光りました」とレースを振り返るのは、社台ファームの吉田哲哉氏

 父ステイゴールド譲りの小柄な馬体をしたバウンシーチューンではあるが、バランスの良さは幼少期から目を引くものがあり、ボディコンディションも常に安定していた。

 「育成調教に移ってからも、2歳の4月頃からスピード能力の高さを見せ始めるようになりました。ただ、当時はまだ華奢な面があったので、緩急をつけた調整でじっくりと乗り進めることを心がけました」(吉田氏)

 管理をしていた田島調教師とも、輸送による馬体の変動だけでなく、輸送後の調教内容について密に連絡を取り続けたという。社台ファームの生産育成馬は、厩舎との連絡を密に取りながら好成績を残している馬が多いが、それも互いが高い仕事を行いながら、管理馬を最高の状態で受け渡していることの証明とも言える。

 「今回の勝利はオーナーサイドを含めて、チーム一丸で作ってきた成果がゴール前のひと伸びに繋がったのかもしれません」(吉田氏)

 この勝利でオークス(G1)の出走権を掴んだバウンシーチューンだが、このフローラS(G2)の時点でまだ5戦。伸びしろは計りきれない。

 「デビューから短期間でここまで出世してくれて嬉しい限りです。あの勝負根性をオークス(G1)でも見せて欲しいですね」(吉田氏)