重賞ウィナーレポート

2011年04月09日 阪神牝馬S G2

2011年04月09日 阪神競馬場 曇 良 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:カレンチャン

プロフィール

生年月日
2007年03月31日 04歳
性別/毛色
牝/芦毛
戦績
国内:9戦5勝
総収得賞金
449,061,000円
クロフネ(USA)
母 (母父)
スプリングチケット  by  トニービン(IRE)
馬主
鈴木 隆司
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
安田 隆行
騎手
池添 謙一

 カレンチャン。いや、ここは「可憐ちゃん」と呼ぶべきなのだろうか。可愛らしい馬名を付けられた牝馬は、その名の通り可憐に、そして軽やかに、重賞初制覇へのゴール板を駆け抜けた。

 「セレクトセール2007の当歳セールにおいて、鈴木隆司オーナーに見初められただけでなく、素敵な競争馬名をつけていただきました」と社台ファーム調教主任の斎藤孝調教主任も、カレンチャンという馬名を気に入っているようだ。

 これまで芝、ダートとスプリントの条件(1200m)で勝ち鞍を重ねてきたカレンチャンであるが、今回は3歳のフィリーズレビュー(G2)以来となる芝1400m。距離延長、そして重賞の壁といった不安視要素があったにも関わらず、カレンチャンは1番人気の指示に見事答えてみせた。

 「スタートから仕掛けることなく好位置を取り、最後は2着馬に先に出られながらも、しっかりとゴール前で捉えてみせたのですから、着差以上に強い内容だったと思います」(斎藤調教主任)

 そんなカレンチャンだが、幼少期からその馬名の通りに可愛らしいエピソードを持った馬だったという。

 「幼少期からよく外で体を動かしていた姿が印象に残っています。また、馬房内でひっくり返って寝るのが得意な子でした(笑)。全く手がかからなかったので、スタッフからは常に囲まれていて、触られ放題といった人気ものでした」(斎藤調教主任)。

 当日は阪神競馬場に出かけていたという斎藤さんは、レース後に鈴木オーナーの夫妻と握手をして喜びを分かち合ったという。「自分としても感慨深い1戦となりました。次もまたオーナーと笑顔で握手ができたらいいですね」(斎藤調教主任)

 この後、カレンチャンは一旦休養へと入り、夏はサマースプリントのチャンピオンのタイトルを目指すこととなる。可憐な少女がこの夏、夏の女王と変わっていく姿を、我々も目の当たりにできそうだ。