重賞ウィナーレポート

2020年12月05日 チャレンジC G3

2020年12月05日 阪神競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:レイパパレ

プロフィール

生年月日
2017年01月28日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:5戦5勝
総収得賞金
393,147,000円
ディープインパクト
母 (母父)
シェルズレイ  by  クロフネ(USA)
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
高野 友和
騎手
川田 将雅
  • 隊列を保ちながら動き始めた当歳馬たち
    隊列を保ちながら動き始めた当歳馬たち
  • 今年の7月から使い始めたばかりの新しい厩舎に、育成馬やスタッフと移ってきた
    今年の7月から使い始めたばかりの新しい厩舎に、育成馬やスタッフと移ってきた

 デビュー以来、無傷の5連勝でチャレンジC(G3)を優勝。一気に初重賞制覇まで上り詰めたレイパパレ。育成を手がけたノーザンファーム空港の佐藤信乃介厩舎長にとっても、厩舎長として初めての中央重賞勝ちとなった。

 「中央の重賞を勝ったという感慨よりも、決してスムーズにここまで来ていない馬だったことの方が頭をよぎります。それだけに厩舎関係者の皆さんや、調整を行ってくれたノーザンファームしがらきのスタッフに感謝したいですね」(佐藤厩舎長)

 レイパパレは父ディープインパクト、母シェルズレイという血統馬。全兄にはホープフルS(G2)とCBC賞(G3)を優勝したシャイニングレイの名前もある。祖母オイスターチケットから広がりを見せる牝系は、コンスタントに重賞馬を輩出しており、所属するキャロットクラブにおける募集価格も、6,000万円という高い評価を受けていた。

 「ディープインパクト産駒らしい軽さのある走りをしていましたが、身体の成長がアンバランスであり、時間をかけながら良化させていきたいと思いました」(佐藤厩舎長)

 仕上がりの早い育成馬は春先に移動していた中で、レイパパレは2歳の11月にノーザンファームしがらきに移動。順調に乗り込みを続けられていくと、3歳1月に行われたメイクデビュー京都では、1番人気に応える快勝をあげる。だが、そこから6月の1勝クラスまで、約半年もの休養に入ってしまう。

 「新馬戦こそ勝ったとはいえ、まだ身体のフレームに持っているエンジンが伴っていない状態だったのでしょう。入厩後の管理も難しかったと思うだけに、大事に使ってくれた高野先生には感謝しかありません」(佐藤厩舎長)

 休み明けの1勝クラスを制したレイパパレは、続く糸魚川特別も勝利。秋華賞(G1)の惑星馬として注目を集めるも、6分の4の抽選に外れて除外となってしまう。

 「ショックはありましたが、もし、糸魚川特別の後で権利を取りにトライアルを使っていたら、その後で反動も出ていたかも知れません。無理をすることなく、いい状態で使えたのが大原Sであり、そしてこのチャレンジC(G3)となったのでしょう」(佐藤厩舎長)

 秋華賞(G1)当日に同じ京都競馬場で行われた大原Sでは、除外の鬱憤を晴らすかのような強い勝ち方を見せていく。初重賞挑戦となったチャレンジC(G3)でも、重賞勝ち馬といった蒼々たるメンバーを向こうに回して、1番人気の支持を集める。

 「今後の試金石になるレースだと見ていました。道中では行きたがる面も見せるなど、課題の残るレースとなりましたが、人気に応えられてホッとしています。まだまだ心身共に成長が期待出来そうなだけに、今後が楽しみです」(佐藤厩舎長)

 5戦無敗で今シーズンを終えたレイパパレ。来年は同世代の三冠牝馬となったデアリングタクトとの初対決も楽しみになってくる。