2025年09月06日 京成杯オータムH G3
優勝馬:ホウオウラスカーズ
プロフィール
- 生年月日
- 2018年05月18日 07歳
- 性別/毛色
- 牝/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:32戦5勝
- 総収得賞金
- 129,778,000円
- 母 (母父)
- ビーコンターン(GB) by Shamardal(USA)
- 馬主
- 小笹 芳央
- 生産者
- 岡田スタツド (静内)
- 調教師
- 高木 登
- 騎手
- 木幡 巧也
秋競馬の開幕を告げる「京成杯オータムH(G3)」を勝ったのは新ひだか町の岡田スタッドが生産したホウオウラスカーズ。最内枠から後方インで脚を溜め、コーナーワークを利してポジションを押し上げると、最後は腹を括ったように内ラチ沿いを伸び、2番手から抜け出した2着ドロップオブライトを内から交わして先頭ゴールイン。デビュー32戦目、2度目の重賞挑戦で重賞ウィナーの仲間入りを果たした。管理する高木登調教師にとっては2024年の中山大障害(JG1)(優勝馬ニシノデイジー)以来のJRA重賞勝利で通算11勝目。手綱を取った木幡巧也騎手にとっては2020年のダイヤモンドS(G3) (優勝馬ミライヘノツバサ)以来のJRA重賞勝利で通算3勝目となった。
ホウオウラスカーズの生まれ故郷は新ひだか町の岡田スタッド。岡田スタッドは1947年(昭和22年)創業という岡田蔚男牧場を引き継ぐ形で1984年に設立された総合牧場。現在は、本場のある新ひだか町静内を拠点に7つの牧場で生産から育成まで一貫して管理。その中から有馬記念(G1)に勝ったマツリダゴッホやタイトルホルダー(最優秀4歳以上牡馬)やサウンドトゥルー(最優秀ダートホース)、スマートファルコン(Dグレード競走特別賞)などを送りだしている。
同スタッドの岡田牧雄代表は「今回はドロップオブライトとの生産馬2頭出しでしたがワン・ツー・フィニッシュという結果になり本当に嬉しい。ホウオウラスカーズはなかなか勝てない時期もあり7歳になりましたが、怪我なく丈夫に走り続けてくれたおかげで小笹芳央オーナーに重賞タイトルを届けることが出来た。岡田スタッドが目指す馬づくりを具現化してくれたことも嬉しいです」と白い歯を見せた。
母ビーコンターンは英国産2勝馬。シンハライト(最優秀3歳牝馬、オークス(G1)、桜花賞(G1)2着)、リラヴァティ(マーメイドS(G3))、アダムスピーク(R-NIKKEI杯2歳S(G3))などの母シンハリーズの半妹にあたる血統で、2016年の秋、ダークエンジェル産駒を受胎した状態で岡田スタッドにやってきた。「期待の大きな繁殖牝馬で、初年度から2年連続ディープインパクトを配合し、その後も期待の大きな種牡馬を配合し続けていますが、繁殖牝馬としても優秀で毎年仔馬を産み続けています。この春はイクイノックスの牡馬を産んでくれましたと話してくれた。
ホウオウラスカーズは、そのビーコンターンの第2仔。「幼少のころから病気もケガもなく順調に育ってくれました。育成時代も牧場では優等生ぶりを発揮していました」と振り返ってくれた。その期待通りに2歳11月にデビューし、3歳7月の新潟競馬で3勝目をあげるなど将来が嘱望された1頭だったが、追い込み脚質ゆえに展開に左右される事も多く、その後は22連敗。キャリアを重ねながら折り合い面に進境を見せるようになり今年4月のセンテニアル・パークSで3勝クラスの壁を突破。その勢いそのままに初の重賞タイトルに輝いた。
「今回は木幡巧也騎手が枠順(1枠1番)と開幕週の馬場を活かして、本当に上手く乗ってくれたと思います。2着だったドロップオブライトには少々距離が長かったのかもしれませんが、こちらもよく頑張ってくれました」と自然と笑みがこぼれ「どちらの馬もいつの日か、繁殖牝馬として戻ってきてくれる日を楽しみにしています。それまでは元気に走り続けて欲しい」と更なる活躍を願っている。