重賞ウィナーレポート

2025年03月01日 オーシャンS G3

2025年03月01日 中山競馬場 晴 良 芝 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ママコチャ

プロフィール

生年月日
2019年04月05日 06歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:19戦7勝
総収得賞金
435,293,000円
クロフネ(USA)
母 (母父)
ブチコ  by  キングカメハメハ
馬主
金子真人ホールディングス (株)
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
池江 泰寿
騎手
川田 将雅

 「白毛一足」の血統ながら毛色が白毛に出なかったものの、2023年のスプリンターズS(G1)では、全姉ソダシに続くG1制覇を果たしたのがママコチャである。

 この勝利により、芝のトップスプリンターとしての地位を確立していくようにも思えたが、昨年の高松宮記念(G1)は悪化した馬場の影響も受けただけでなく、その後も勝ちきれないレースが続いていく。

 だが、今年のオーシャンS(G3)では1番人気の支持に応えると、1年5か月ぶりの勝利と共に、重賞2勝目をあげた。

 「暖かくなるにつれて成績を上げていく馬なのですが、その意味でも高松宮記念(G1)に繋がる勝利となりました」とは騎乗育成を行ってきた、ノーザンファーム空港の橋口敦史厩舎長。北海道を離れてからはノーザンファームしがらきで調整を行われてきたママコチャであったが、橋口敦史厩舎長は研修で出向くたびに、ママコチャとの再会を楽しみにしていた。

 「ノーザンファームしがらきに行くたびに、ママコチャを撫でまわしています。性格がむちゃくちゃ可愛い馬で、撫でている間にもくりくりとした目でこちらを見てくれるんですよ」と橋口敦史厩舎長はその時の様子をとても嬉しそうに語る。この冬もママコチャとのスキンシップを図ってきたと言うが、その際、担当しているスタッフからは、「今シーズンはいつもの冬よりも調子がいい」と聞かされていたという。

 「レースはテレビで見ていましたが、パドックを周回する姿からも状態の良さがうかがえましたし、オーシャンS(G3)はメンバー的にもチャンスがあると思っていました」(橋口敦史厩舎長)

 好スタートを切ったママコチャは、ハイペースの流れに乗りながら先団を追走。最後の直線では先に抜け出したペアポルックスを目標に据えると、ゴール前では図ったかのようにきっちりと差し切った。

 「前にいた馬が残しにかかる展開とはなりましたが、それでも差し切ってくれるとの期待を持っていました。2歳の頃からコンスタントにレースを続けていきながら、ここでも強いレースを見せてくれたのは凄いと思いますし、高松宮記念(G1)も楽しみになりました」

 ママコチャを含めて3頭のG1馬が出走。他にも重賞勝馬が名を連ねたことで、混迷の度を深めている高松宮記念(G1)であるが、だからこそ、衰えぬ能力を証明しているママコチャが、ここで秋と春のスプリント女王に輝く可能性は十分にある。