2024年11月09日 デイリー杯2歳S G2
優勝馬:ランフォーヴァウ
プロフィール
- 生年月日
- 2022年03月20日 02歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:3戦2勝
- 総収得賞金
- 43,766,000円
- 馬主
- 窪田 芳郎
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 福永 祐一
- 騎手
- 坂井 瑠星
近年、目覚ましい活躍を見せている、千葉サラブレッドセールの取引馬たち。2024年の取引馬からもウィルシャインがローレル賞を優勝。そしてランフォーヴァウがデイリー杯2歳S(G2)を制して、暮れの牝馬G1と、来年の牝馬クラシック戦線に名乗りを上げた。
「本馬は千葉サラブレッドセールへの上場を目指して、2月の早い時期からスピードワークの調教を課してきただけでなく、その都度、様々な課題と向き合いながら、改善と良化を促してきました」と話すのは社台ファームの佐々木孝嘉調教厩舎長。母キネオダンサー、父ロードカナロアの間に誕生したランフォーヴァウは、騎乗調教でそのスピード能力を伸ばしていく。セールを前に行われた追い切りでは、1ハロン10秒7、2ハロン22秒1という好時計を記録。仕掛けた時の反応の良さもスタッフからは高く評価されていた。
「素直な性格に加えて、こちらの教えたことに対する物覚えの早さと、賢さも備えていました。調教でもまっすぐに走れていた上に、背中の感触の良さも騎乗スタッフから高評価を集めていました」(佐々木孝嘉厩舎長)
2024年の5月10日に船橋競馬場で行われたセール当日には、2,500万円のお代から評価を上げていくと、4,100万円で鑑定人のハンマーが落とされた(税込4,510万円)
トレーニングセール終了後には山元トレーニングセンターで、その後は社台ファーム鈴鹿で調整されたランフォーヴァウは、9月のメイクデビュー中山で初戦を迎える。そのレースではダッシュが利かずに6着に敗れるも、続く京都での2歳未勝利戦では最後の直線でインから脚を伸ばして優勝。その勝ちっぷりの良さも評価される形で、デイリー杯2歳S(G2)では1番人気の支持を集めていた。
7頭立てとなったデイリー杯2歳S(G2)は、1,000m通過が60秒6と落ち着いた流れとなったが、ランフォーヴァウは折り合いを欠くことなく、インコースの4番手を追走。最後の直線では先に抜け出したエイヨーアメジストの外に進路を向けると、残り1ハロン過ぎで先頭へと躍り出る。
後方からドラゴンブーストが迫ってくるも、そこからもう一延びして、半馬身差をつけての勝利。上がり3ハロン33秒7はメンバー中最速ともなった。
「この勝利は牧場、窪田オーナー、そして福永厩舎を含めた、ワンチームで掴んだ勝利だと思っています」と勝利を振り返る佐々木孝嘉厩舎長。千葉サラブレッドセールでは、福永調教師が走りの軽さを評価する形で選び抜いた馬でもあり、その評価通りの走りを重賞で示すこととなった。
初のG1挑戦となる阪神JF(G1)の追い切りでも好タイムを記録。今年の阪神JF(G1)は、デイリー杯2歳S(G2)と全く同じ条件で行われるだけに、その時と同じレースが再現できたのならば、ベラジオオペラ(大阪杯(G1))以来となる、セール出身馬のG1制覇は現実となる。