重賞ウィナーレポート

2024年08月25日 新潟2歳S G3

2024年08月25日 新潟競馬場 曇 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:トータルクラリティ

プロフィール

生年月日
2022年01月30日 02歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:2戦2勝
総収得賞金
38,585,000円
バゴ(FR)
母 (母父)
ビットレート  by  スペシャルウィーク
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
池添 学
騎手
北村 友一
  • 早くも2歳重賞勝ち馬を送り出した
    早くも2歳重賞勝ち馬を送り出した
  • 厩舎には1歳馬も続々と入厩している
    厩舎には1歳馬も続々と入厩している

 2歳8月のデビューから連勝を重ねて、クリテリヨムアンテルナシヨナル(G1)を優勝。その後もジャンプラ賞(G1)、パリ大賞(G1)とG1を連勝し、その年には凱旋門賞(G1)を制した名馬がバゴである。

 現役引退後の2006年シーズンから日本軽種馬協会静内種馬場に繋養され、初年度産駒から菊花賞(G1)を制したビッグウィークを送り出すと、その後もコンスタントに重賞での勝ち馬を送りだしてきた。

 その中でもグランプリ3勝を含めたG14勝と、圧倒的な競走成績を残しているのがクロノジェネシスとなる。同馬を生産したのはノーザンファームであるが、奇しくもノーザンファーム早来の野崎孝仁厩舎長は、クロノジェネシス、トータルクラリティとバゴ産駒の重賞勝ち馬を2頭手掛けてきた。

 「クロノジェネシスもトータルクラリティも、ストライドの良さを感じさせる走りをしていました。ただ、クロノジェネシスが早い時期から能力の高さを感じさせていた一方で、トータルクラリティは馬体も小柄であり、乗り出した頃は非力な印象がありました」(野崎孝仁厩舎長)

 ただ、トータルクラリティは2歳を迎えると一気に能力を開花させていく、坂路を駆け上がっていく動きには躍動感が出てきただけでなく、元々の前向きさもあって、一気に調教では目立った存在となっていった。

 その後の調教も順調に進められ、4月上旬にはノーザンファームしがらきへと移動。6月のメイクデビュー京都で初陣を迎える。

 「2歳戦から結果を出してくれると思っていましたが、期待通りのレースを見せてくれました。その後はノーザンファームしがらきで調整されていったのですが、向こうで管理してもらっている厩舎長が、北海道に研修に来た際に、『更に状態が上がっている』と言っていたので、重賞でも好勝負ができるのではと更に期待も膨らみました」

 新潟2歳S(G3)は6番人気での出走となったが、中団からレースを進めていくと、直線では早めに先頭に躍り出る。ゴール前では外から脚を伸ばしてきたコートアリシアンにいったん前に出られるも、ゴール前で差し返すという勝負根性を見せて、見事重賞初制覇を果たした。

 「直線では行儀の悪い姿を見せてしまいましたが、それでも強いレースだったと思います。まだまだ成長力も秘めていると思えるだけに、今後の活躍が更に楽しみになってきました」

 バゴ産駒はこれで8頭目のグレードレース制覇。また交流重賞でも2勝をあげているなど、産駒はダートでの活躍も目立っている。G1馬となると2021年の宝塚記念(G1)を制したクロノジェネシスが最後となるが、それ以来のG1タイトルもトータルクラリティには期待できそうだ。