重賞ウィナーレポート

2024年01月21日 東海S G2

2024年01月21日 京都競馬場 曇 重 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ウィリアムバローズ

プロフィール

生年月日
2018年02月17日 06歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:17戦7勝
総収得賞金
236,736,000円
ミッキーアイル
母 (母父)
ダイアナバローズ  by  シンボリクリスエス(USA)
馬主
猪熊 広次
生産者
中原牧場 (門別)
調教師
上村 洋行
騎手
坂井 瑠星

 1月21日に京都競馬場ダート1,800mを舞台に第41回東海ステークス(G2)が行われ、日高町の中原牧場生産で2番人気の6歳牡馬ウィリアムバローズ(父ミッキーアイル、母ダイアナバローズ)が好位2番手から最後の直線で先頭に立ち、追いすがる1番人気オメガギネスを1馬身差振り払い1分49秒2(重)で優勝。4度目の重賞挑戦で重賞初勝利。通算成績を17戦7勝2着5回3着1回とした。

 手綱を取った坂井瑠星騎手は昨年のチャンピオンズカップ(G1)以来のJRA重賞勝利で通算15勝目。管理する栗東所属の上村洋行調教師にとっては昨年のステイヤーズS(G2)以来の重賞勝利で通算4度目の重賞勝利となった。

 同馬の生まれ故郷は日高町の中原牧場。同牧場の中原俊昭氏はウィリアムバローズの重賞初勝利についてこう語った。「うちの牧場は繁殖牝馬25頭くらい。夫婦2人にスタッフ3名という小さな牧場ですから、この時期は馬のお産と種付けで京都競馬場に行けませんでした。テレビで応援していました。私は牧場の3代目です。中原家はもともと様似で林業をしていましたが、祖父の代に日高に移住してきました。昭和47年に競走馬、といってもアラブ馬の生産牧場としてスタートを切りました。もう半世紀もたってしまいました。ウィリアムバローズがG2を勝った瞬間、それは、それは嬉しかったですね。パドックの画面から見える馬体も立派でした。今日はやってくれるかなと思っていましたが、本当にG2を勝ってくれるとは。育ててくださったすべての関係者に感謝したいです」と勝利をかみしめた。

 母のダイアナバローズは三石(現在の新ひだか町)産馬でJRAブリーズアップセール取引馬。「母馬は猪熊オーナーからの預かり馬で、他の牧場から移動してきました。キツい性格で、自分の産んだ仔馬をいじめてしまうことがあるので、兄姉は乳母に頼りましたが、ウィリアムバローズの時は私たちもよく親子を十分に観察、工夫をして厩舎では乳母、放牧地では母馬の母乳で育てた馬です。夜間放牧を行っていたので、夜中でもしっかりと子育てをしてるのか、気が抜けずに少し苦労しました」と牧場時代のエピソードを教えてくれた。

 「ウィリアムバローズには他の馬以上に手がかかっていますから、重賞優勝の喜びもひとしおですね。しかし6歳でこんなに強くなっていくなんて、昔では考えられないことですね。栄養価が高くバランスの良い配合飼料のお陰か、育成技術が良くなったのか、血統改良なのか、とにかく驚いています。次走は船橋競馬場のかしわ記念(Jpn1)と聞いています。まだ牧場にはお産が残っているので私は留守番(笑)です。家内が応援に行きます。次回も頑張って欲しいですね。ぜひ応援してくださいね」とレースを心待ちにしている。