2023年10月28日 スワンS G2
優勝馬:ウイングレイテスト
プロフィール
- 生年月日
- 2017年03月31日 06歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:32戦4勝
- 総収得賞金
- 260,961,000円
- 馬主
- (株) ウイン
- 生産者
- コスモヴューファーム (新冠)
- 調教師
- 畠山 吉宏
- 騎手
- 松岡 正海
優勝馬にはマイルチャンピオンシップ(G1)への優先出走権が与えられる「第66回MBS賞スワンS(G2)」は10月28日に京都競馬場で行われ、好位を進んだ松岡正海騎手騎乗の10番人気ウイングレイテストが抜群の手応えで4角を回ると、直線半ばで後続を突き放して優勝。デビュー32戦目、10回目の重賞挑戦で初の重賞タイトルに輝いた。管理する畠山吉宏調教師にとってはウインブライトによる19年中山記念(G2)以来のJRA重賞勝利で通算10勝目。手綱を取った松岡騎手にとっては昨年の中山牝馬S(G3)(優勝馬クリノプレミアム)以来のJRA重賞勝利で通算35勝目の重賞タイトルとなった。
ウイングレイテストの生まれ故郷は北海道新冠郡のコスモヴューファーム。1996年に創立された比較的新しい牧場で、北海道内5か所に生産、育成、調教施設を兼ね備える総合牧場だ。総面積は150ha以上で、1000mの坂路コースをメインに1100mの屋外トラックコース、600mの屋内トラックコースなどを使って馬を鍛え上げている。その歴史の中でJRA重賞5勝ほか香港のクイーンエリザベス2世カップ(G1)や香港カップ(G1)などに勝ったウインブライトや、香港ヴァーズ(G1)優勝ウインマリリン、22年サマーマイルシリーズ優勝ウインカーネリアンなどの活躍馬を送っている。
今回のスワンS(G2)も、スプリンターズS(G1)2着ウインマーベルと2頭出し。(株)ウインの岡田義広代表は「ウイングレイテストはデビュー2戦目に勝ち上がり、デイリー杯2歳S(G2)2着。それから何度も悔しい思いをしてきた馬です。前走の京成杯オータムハンデ(G3)も、勝ちパターンに持ち込みながらも最後は詰めの甘さが出てしまったので、正直言えば年が明ければ7歳になろうかというこのタイミングで重賞タイトルを獲得したことは事は嬉しいと同時に、少し驚いています」と喜びを表現した。
母のグレートキャティは日高町の生産馬。2009年にコスモヴューファームの門を叩いた。「ちょうど産駒のベストメンバーが重賞に勝ってくれた年に当牧場へと移動してきた馬ですが、移動してきたあとの産駒成績が思うようにならず、そういう意味でも悔しい思いを重ねた馬です」と頭をかき「ウイングレイテストは21歳時の産駒ということもあって生まれたときは決して大きな馬ではなかったのですが、1歳の春先からどんどん身が入ってきた馬です。その思いは、トレーニングを開始する頃になるとほぼ確信に変わり、クラブのホームページでも何度も紹介してきました。また、手綱を取り続けてくれている松岡騎手も素質を高く評価してくれている馬で、前走の京成杯オータムハンデ(G3)からブリンカーを装着するようになったのも、松岡騎手からのアドバイスです。距離を短縮したことも良かったのかもしれませんが、よいアドバイスをいただきました」と感謝の言葉を重ねた。
「レースの後は短期放牧を挟んで、阪神カップ(G2)へと向かいますので、次回もウインマーベルと2頭出しになります。強い馬たちが相手になりますが、悔いのないように自分たちの競馬をしてほしい」とエールを送っている。