重賞ウィナーレポート

2023年08月20日 札幌記念 G2

2023年08月20日 札幌競馬場 晴 稍重 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:プログノーシス

プロフィール

生年月日
2018年05月15日 05歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:9戦6勝
総収得賞金
345,951,000円
ディープインパクト
母 (母父)
ヴェルダ(GB)  by  Observatory(USA)
馬主
(有) 社台レースホース
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
中内田 充正
騎手
川田 将雅

 G1馬がずらりと居並ぶ豪華な出走メンバー。そこから送り出された幾多の名馬たちの名前もあって、「スーパーG2」とも言われる札幌記念(G2)。

 今年はシャフリヤール(日本ダービー(G1))、ジャックドール(大阪杯(G1))、ウインマリリン(香港ヴァーズ(G1))と3頭のGⅠ馬が出走。牡馬、牝馬問わずに重賞での活躍馬がずらりと肩を並べただけでなく、3歳馬から8歳馬まで年齢的にも幅広いメンバー構成となった。

 その中で2番人気を集めていたのがプログノーシスである。今年に入ってからの金鯱賞(G2)で重賞初制覇。続く香港Qエリザベス二世C(G1)では、昨年の覇者でもあるRomantic Warriorの前に2着に敗れたものの、それでもワールドクラスの能力を持ち合わせていることを証明した。

 「香港への遠征後はこちらで調整しました。その頃から中内田先生と幾度となく相談を重ねていく中で、天皇賞秋(G1)を大目標に据えるようになりました」と社台ファーム山元トレーニングセンターの上水司場長。育成先だった社台ファームから移動してきたのは2歳の秋と、同世代の馬よりはじっくりとした立ち上げとなったが、デビュー初戦となる3歳未勝利戦を勝ち上がると、続く毎日杯(G3)では3着。その後、レース間隔を空けながら連勝を重ねていく。

 オープン入り初戦となるカシオペアSでは2着、中日新聞杯(G3)では4着と勝ちきれないレースが続いていたものの、今年の金鯱賞でついに初重賞制覇を果たす。そのいずれも1番人気だったように、ファンもまた、この馬の高い能力を信じてきた。

 「その金鯱賞(G2)のレース内容もそうですが、ようやくこの馬の飛び抜けたエンジン性能に、体がついてきたと思っていました」(上水場長)

 ゲートのタイミングが合わず、スタートしてしばらくは後方からのレースとなったが、稍重の馬場を問題としないかのように徐々にポジションを上げて行く。最後の直線ではインコースをついていたトップナイフを交わして先頭に躍り出ると、4馬身差を付けてのゴール。芝レースで行われた札幌記念(G2)では最大着差を更新する、まさに完勝だった。

 「力を付けているとは思っていましたが、それにしても圧巻のパフォーマンスでした。長い時間をこちら(山元トレーニングセンター)で管理してきていますが、レース後もこちらに戻ってきており、しっかりとエナジーチャージできていました」(上水場長)

 天皇賞秋(G1)では札幌記念(G2)でもコンビを組んだ川田騎手が騎乗を予定。全6勝の全てで手綱を取っており、まさに手の合うコンビで大舞台へと臨めるのは心強い。また、芝2,000mではここまで6戦して4勝、2着1回と高い勝率、そして連対率を誇っているだけに、ここでG1初制覇となって不思議ではないデータは揃った。