重賞ウィナーレポート

2023年07月30日 クイーンS G3

2023年07月30日 札幌競馬場 曇 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ドゥーラ

プロフィール

生年月日
2020年02月08日 03歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:8戦3勝
総収得賞金
135,212,000円
ドゥラメンテ
母 (母父)
イシス  by  キングヘイロー
馬主
サイプレスホールディングス合同会社
生産者
グランデファーム (浦河)
調教師
高橋 康之
騎手
斎藤 新

 秋華賞(G1)やエリザベス女王杯(G1)、あるいは天皇賞(秋)(G1)など秋のビッグレースを目指す牝馬たちが集った「第71回北海道新聞杯クイーンS(G3)」が7月30日、曇り空の札幌競馬場で行われ、中団待機策を取った斎藤新騎手騎乗の1番人気ドゥーラが3コーナー過ぎから外を回って進出。最後は力強く抜け出して1分46秒7で先頭ゴールイン。昨年の札幌2歳S(G3)以来、11か月ぶりの勝利を重賞勝利で飾り、通算成績を8戦3勝3着1回とした。

 同馬の生まれ故郷であり、また育ての親でもあるのは北海道浦河町のグランデファーム。2003年(平成15年)創業と比較的新しい牧場で、設立当初は育成専門の牧場だったが「血統と配合がライフワーク」という衣斐浩代表が2018年から生産事業を本格的にスタート。その2世代目から、さっそくドゥーラを送り出した。

 この日、同ファームの衣斐浩代表は札幌競馬場へと足を運び、愛馬優勝のうれしい瞬間に立ちあうことができた。「昨年、札幌2歳S(G3)を勝ったあと、思うような結果を残せず忸怩たる思いをしましたが、オークス(G1)は本当によく頑張ってくれたと思います。レースの後、すぐにクイーンS(G3)を目標にするというお話でしたので、リフレッシュを目的にレースから1週間ほどでグランデファームに戻ってきました。ケガなどはなく、また思っていたよりも疲れも少なかったので、良い状態で函館競馬場の高橋厩舎へと送り出すことができたと思っています」と当時のことを話し「当牧場がある浦河町から函館競馬場へ移動して、さらに札幌競馬場のレースを使うのは2歳時と同じローテーションですが、やはり長距離輸送を繰り返しながらの調整は大変だったと思います。厩舎スタッフの方々はもちろんですが、斎藤騎手も函館に残って調整いただいたと聞いています。たくさんの方がこの馬のために力を貸してくれた。感謝したい」と述べ「クイーンS(G3)は実績のある競馬場だったとはいえ、今度は相手も違いましたので、どんな競馬をしてくれるのかと思っていましたが、スタートも決めてくれましたし、異世代の馬たちを相手に秋に楽しみが広がる強い内容だったと思います」と逞しさを増した愛馬を称えた。

 クイーンS(G3)のあとは、またもグランデファームに戻ってリフレッシュ。「短い期間でしたが、しっかりとケアをしてよい状態で送り出すことができました」と充実の表情で答えてくれた。

 「京都競馬場は初めてですし、この馬はフットワークの大きな馬。どちらかといえば広いコースに向く印象もありますが、札幌競馬場で良い成績を残しているので特に心配はしていません。200mとはいえ距離が延びるのはプラス材料だと思いますし、この馬の持ち味が発揮できるような競馬になってほしい」と期待に胸を膨らませている。