重賞ウィナーレポート

2023年03月12日 金鯱賞 G2

2023年03月12日 中京競馬場 曇 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:プログノーシス

プロフィール

生年月日
2018年05月15日 05歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:8戦5勝
総収得賞金
334,951,000円
ディープインパクト
母 (母父)
ヴェルダ(GB)  by  Observatory(USA)
馬主
(有) 社台レースホース
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
中内田 充正
騎手
川田 将雅

 デビュー8戦目にしての重賞初制覇。その間にも6度に渡って一番人気の支持を集めてきたように、プログノーシスは将来を嘱望されてきた馬だった。

 「母のヴェルダは小柄な馬体をしていましたが、本馬は生まれ落ちからは十分なサイズがあり、そして良血馬らしい存在感もありました」とは社台ファームの東礼治郎場長。社台レースホースの募集馬として名を連ねることとなるが、その時の8,000万円という募集価格からも期待度の高さがうかがえる。

 ただ、デビュー時期は同期生たちがクラシックに向けて権利を掴んでいた3歳の3月と、大きくずれこむことになった。

 「脚元の固まりが遅くなったこともありますが、中内田先生もかなり慎重なレース選択をしてくれました」(東場長)

 それでも新馬戦を勝利すると、次走は果敢に重賞の毎日杯(G3)へと出走。そこでは3着に敗れるも、その年の日本ダービー馬となったシャフリヤールとは0秒3差のレースを繰り広げる。

 その後はレース間隔を取られながらも連勝を重ねていき、4歳の京橋Sを勝利してオープン入り。秋初戦のカシオペアSでは2着に敗退、一番人気に支持された中日新聞杯(G3)も4着に敗れるも、この金鯱賞(G2)では再び一番人気の支持を集める。

 後方からのレースとなったものの、大外を回ってポジションを上げて行ったプログノーシスは、中京の長い直線で鮮やかに末脚を延ばしていく。

 インコースでは先手を奪ったフェーングロッテンが逃げ込みを図るも、上がり33秒9の末脚を使って勝利。3着のアラタも3番手でレースを進めていたように、前残りの競馬において、プログノーシスの強さが一層際立つ結果となった。

 「中内田先生や厩舎スタッフの皆さんが、大事に作ってくださったおかげで、待望の重賞勝利となりました。ここまで騎乗してくれた騎手の皆さん、この歓喜の瞬間を待ち続けてくださった出資会員の皆さん、そして、応援していただいたファンの皆さんなど、多くの方々に感謝するだけです」と東場長。その後、クイーンエリザベス2世C(G1)に出走すると、ここでも後方から鋭く追い込んできて2着に入着する。ただ、世界の強豪を相手に互角以上のレースを見せたことからしても、国内外でのG1制覇はすぐそこまで来ていると言えそうだ。

 「惜しいレースとなりましたが、この馬はまだまだこれからです」とエールを送った東場長。今年更なる大きなタイトルが、プログノーシスと、その関係者たちにもたらされて欲しい。