重賞ウィナーレポート

2023年02月05日 きさらぎ賞 G3

2023年02月05日 中京競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:フリームファクシ

プロフィール

生年月日
2020年04月07日 03歳
性別/毛色
牡/青鹿毛
戦績
国内:4戦3勝
総収得賞金
60,394,000円
ルーラーシップ
母 (母父)
ライツェント  by  スペシャルウィーク
馬主
金子真人ホールディングス (株)
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
須貝 尚介
騎手
川田 将雅
  • 現在は主に育成馬の調教が行われている
    現在は主に育成馬の調教が行われている
  • 繁殖牝馬たちも初春の日差しを浴びている
    繁殖牝馬たちも初春の日差しを浴びている

 負けたメイクデビュー東京以外は、全て単勝1倍台の支持に応えての勝利。そして3連勝目をかけて臨んだきさらぎ賞(G3)で、フリームファクシはついに重賞タイトルを掴み取った。

 「この世代の育成馬の中でも順当に調教メニューを消化しており、3月中旬には移動しています。ただ、5月にゲート試験を合格してからは再度、北海道で調整されることになったのですが、現在の活躍を見ていると、その判断が正しかったと思えます」とはデビュー前の育成調教だけでなく、その後の調整も任されたノーザンファーム早来の木村浩崇厩舎長。2歳夏の調整期間では、成長の証を示すかのように、フリームファクシの見栄えのする馬体は更に一回り大きくなったという。

 「デビュー前に送り出した時もいい状態だと思っていましたが、8月末に送り出した時はそれよりも自信がありました。ただ、デビュー戦では勝った馬の目標になる形で負けてしまいましたし、あとでこのレースを振り返ってみると、レベルの高いメンバーが揃っていたことに驚きました」(木村厩舎長)

 10月9日の東京競馬場で行われたメイクデビューは、まさに「伝説の新馬戦」と呼ぶに相応しいメンバーが揃っていた。勝ったミッキーカプチーノは続く葉牡丹賞も勝利して、ホープフルS(G1)では一番人気の支持を集めている。そして3着のグリューネグリーンはR-NIKKEI京都2歳S(G3)に優勝。その他にも未勝利戦を勝ちあがった馬が続々と誕生している。

 フリームファクシも2歳未勝利戦、年明けの3歳1勝クラスに勝利しているが、その鞍上には常に川田将雅騎手の姿があった。

 「川田騎手がフリームファクシの能力を評価していると聞いた時には嬉しかったですね。クラシックでもコンビを組んでほしいと思っていましたし、その意味でもきさらぎ賞(G3)は負けられないレースだと思っていました」(木村厩舎長)

 このレースにはディープインパクトにとって最後の世代となる、オープンファイアも出走。2番人気を集めたが、先に抜け出したフリームファクシに迫ってきたのは、現役時の父をほうふつとさせるような切れ味で迫ってきたオープンファイアだった。

 「クラシックでいい結果を残すためにも、ここで強いレースをして欲しいとの思いはありました。ただ、同じノーザンファームの生産馬である、オープンファイアも強い馬だということは分かっていましたし、それでも勝ちきってくれたのは大きいと思います」(木村厩舎長)

 レース後、川田騎手からは「力んで走っていた」とのコメントも聞かれたフリームファクシであるが、木村厩舎長も、「真面目過ぎる性格だけに、走りたい気持ちが出てしまうのでしょう。まだまだ競走馬としての勉強は必要だと思いますが、皐月賞(G1)は先行できる馬が有利だと思いますし、右回りも2戦目に勝っているので、いい結果を期待したいです」と木村厩舎長。ここでも単勝一番人気を集めて、その期待通りの勝利をあげてもらいたい。