2023年01月08日 シンザン記念 G3
優勝馬:ライトクオンタム
プロフィール
- 生年月日
- 2020年02月04日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/青鹿毛
- 戦績
- 国内:2戦2勝
- 総収得賞金
- 57,136,000円
- 母 (母父)
- イルミナント(USA) by Quality Road(USA)
- 馬主
- (有) 社台レースホース
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 武 幸四郎
- 騎手
- 武 豊
キャリア2戦目で出走したシンザン記念(G3)では、牡馬を一蹴した3歳牝馬。しかもディープインパクトのラストクロップでもあるライトクオンタムは、この勝利で一気に牝馬クラシック戦線の注目馬に躍り出たと言ってもいいだろう。
「育成時は馬体が細かったこともありますが、物凄く華奢なタイプでした。調教の内容も、ボディコンディションを高いレベルでキープすることに主眼を置きながら管理をしていました」とは社台ファームの広瀬成彦調教厩舎長。ディープインパクト産駒にも数多く関わってきていた。
「育成時から物覚えは早く、手を焼かされた思い出もありません。これまで接してきた父の産駒との比較でも、さほどの感度の高さもなく、むしろ、調教などでも促されてからやっと出ていくようなタイプでした」(広瀬厩舎長)
だが、レースでその性格は一変する。昨年11月のメイクデビュー東京に出走したライトクオンタムは、押し出されるようにハナに立つと、そこから11秒台のラップを刻んでいく。まさに「テン良し、中良し、しまい良し」のレース内容で、2着馬に2馬身半差を付けての快勝。この時に計時された1分34秒1の勝ち時計は、昨年の東京芝1600mで行なわれた2歳新馬戦の最速タイともなった。
7頭立てとなったシンザン記念(G3)では、6頭の牡馬を相手に2番人気の支持を集める。スタートのタイミングが合わず、後方からのレースとなったものの、それでも人馬共に慌てた様子もなく、縦長のレースを5番手から追走。最後の直線では大外に進路を切り替えると、残り1ハロンを過ぎたあたりから一気に加速。ペースセッティングをゴール前で交わしきって重賞初制覇をあげた。
「牧場での印象からしても、度胸の良さを感じていましたが、それにしても圧巻のレースぶりでした」とその勝ちっぷりには広瀬厩舎長も舌を巻く。この勝利で鞍上の武豊騎手は、JRA重賞350勝目を達成。また重賞連続勝利記録も37年に延ばした。また、その武豊騎手が主戦を務めていたディープインパクトもまた、初年度産駒がデビューしてからだと14年連続での重賞制覇となった。
「桜花賞(G1)まで十分な時間を置いて調整を行ってもらっています。レースの頃には更に成長した姿を見せてくれると思います」と広瀬厩舎長。昨年まで12年連続でクラシックホースを送り出しているディープインパクトであるが、ラストクロップとなるライトクオンタムが、桜花賞(G1)を勝利して、その記録を13年に伸ばす可能性は十分にありそうだ。