重賞ウィナーレポート

2022年10月08日 サウジアラビアRC G3

2022年10月08日 東京競馬場 曇 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ドルチェモア

プロフィール

生年月日
2020年02月21日 02歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:2戦2勝
総収得賞金
111,540,000円
馬主
(株) スリーエイチレーシング
生産者
下河辺牧場 (門別)
調教師
須貝 尚介
騎手
横山 和生

 2歳重賞サウジアラビアロイヤルカップ(G3)は、今年で8回目という歴史の浅い重賞ながらも過去の優勝馬にはダノンプレミアムやグランアレグリア、サリオスなど、のちのG1ホースたちが勝ち馬に名を連ねる出世レースだ。

 今年は10月8日に東京競馬場で9頭によって争われ、勝ったのは日高町・下河辺牧場生産のドルチェモア。大逃げを打った馬から離れた2番手を追走し、最後の直線では力強く加速してデビュー2戦目で重賞ウィナーの仲間入りを果たしている。

 同牧場の下河辺行雄社長は「桜花賞(G1)を勝ったアユサンの子供ですから血統的にはもちろん期待していましたが、顔の特徴がアユサンにそっくりに生まれた馬という印象が強かったです。牧場時代は、ひと言でいえば優等生タイプ。お母さんのアユサン同様に、スラっと背が高い馬で、あまり物事に動じることなく、どっしりと構えたようなところがある馬でした」と振り返ってくれた。

 「ドルチェモアの祖母にあたるバイザキャットはディープインパクトを配合したくて買い求めた馬でした。子育ても上手で手のかからない馬。アユサンも同じようなタイプで牧場時代は手がかからない馬でした。バイザキャットはアユサンだけではなく、マウレア(紫苑S(G3)2着、阪神ジュヴェナイルフィリーズ(G1)3着)など結果的には期待通り、期待以上の仔を生んでくれましたし、アユサンもまた素晴らしい母親になってくれました。牧場の宝です」と笑顔を広げている。

 また、育成部門の下河辺隆行専務も「元気いっぱいの優等生でした」と表現してくれた。レースは牧場からの応援だったというが「小倉2歳S(G3)(ロンドンプラン)の時はあっけにとられて声が出ませんでしたが、今度は最後の直線で目いっぱい応援できました。デビュー戦でも手綱を取ってくれた横山和生騎手が、自信をもって騎乗してくれたのが嬉しかったです」と白い歯を見せた。

 「母のアユサンもそうだったのですが、緩いと表現してもよいくらいに体が柔らかい馬でした。その柔らかさが瞬発力になっていると思うのですが、育成時代は、大きなけがや病気、トラブルなく順調でした。だからこそ、札幌競馬場でデビューできましたし、強い競馬ができたと思います。これで2戦2勝。まだまだ成長途上だと思いますので、楽しみが広がりますが、まずはとにかく無事にキャリアを積んでくれることを祈りたいです。距離は延びても大丈夫だと思いますので、これからも元気に、この馬らしい競馬をして欲しい」と期待に胸を膨らませている。