2022年07月10日 七夕賞 G3
優勝馬:エヒト
プロフィール
- 生年月日
- 2017年05月09日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:21戦5勝
- 総収得賞金
- 197,513,000円
- 馬主
- 平井 裕
- 生産者
- 白井牧場 (門別)
- 調教師
- 森 秀行
- 騎手
- 田中 勝春
サマー2000シリーズの開幕を告げる「第58回七夕賞(G3)」が7月10日、福島競馬場で行われ大外枠を引き当てながらも好位をキープした6番人気のエヒトが、3~4角から抑えきれないような手応えで進出。最後は楽に突き抜けて1分57秒8のタイムで優勝した。手綱を取った田中勝春騎手にとっては19年函館記念(G3)(優勝馬マイスタイル)以来の重賞勝利で通算51勝目。管理する森秀行調教師にとっては今年のニュージーランドトロフィー(G2)(優勝馬ジャングロ)以来の勝利で通算48勝目の重賞タイトルとなった。
エヒトの生まれ故郷は日高町の(株)白井牧場。1970年創業で、生産、中期育成、後期育成に加えて休養馬のリフレッシュまでをカバーする総合牧場だ。その歴史の中で2000年の桜花賞馬チアズグレイスや98年のフェブラリーS(G1)に勝ったグルメフロンティア。近年では個性派の快速スプリンターとして活躍したハクサンムーンや東風S優勝ボンセルヴィーソや、フローラS(G2)2着スライリー、葵S3着ワンスカイなどを送っている。JRA重賞勝利は2013年ハクサンムーンのセントウルS(G2)以来。2代目当主となる白井岳社長以下、スタッフも久しぶりの重賞勝利を喜んでいる。
白井社長は「レースはセレクトセールが行われる前日ということもあって平井オーナーも来道されていましたし、私自身も牧場のテレビから応援していました。人気はあまりありませんでしたが、今年に入ってからの2戦が着順ほど悪い内容ではなかったので、ハンデ差を生かせれば面白いレースになるのではないか」と思っていたそうだが「想像を超える強さに驚きました。長くお世話になり、また期待の大きな繁殖牝馬を預けていただいている平井オーナーにも大変喜んでいただきました。今回は、休み明けの1戦となりましたが、このレースに向けて仕上げてくれた森厩舎の方々、そして田中騎手には感謝しかありません」と喜びを表現した。
牧場時代のことを尋ねると「ディープインパクト産駒の母が小柄ということもあって、威圧感のある馬体ではなかったですが、動きが柔らかく、調教段階では素晴らしいバネを感じさせる動きをしていた馬です」と述べ「走っているときのバランス、安定感も光るものがあった馬で、フットワークの良い馬でした」と当時を思い出しながら話してくれた。
「この馬にあったレースを選んで使っていただいていることもあって馬自身がレースを理解しているような気もします。これからどのようなローテーションを歩むのかはわかりませんが、今の立場では応援するだけ。この馬自身、まだ伸びしろがある馬だと思いますので、期待したいと思います」とエールを送っている。