重賞ウィナーレポート

2022年03月21日 フラワーC G3

2022年03月21日 中山競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:スタニングローズ

プロフィール

生年月日
2019年01月18日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:7戦3勝
総収得賞金
426,216,000円
キングカメハメハ
母 (母父)
ローザブランカ  by  クロフネ(USA)
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
高野 友和
騎手
川田 将雅
  • プレサージュリフトも育成馬となる
    プレサージュリフトも育成馬となる
  • 先日まで2歳馬の取材で、多くのマスコミが牧場を訪れていた
    先日まで2歳馬の取材で、多くのマスコミが牧場を訪れていた

 キングカメハメハ産駒最後の世代となるスタニングローズが、今は亡き父に、この世代最初となる重賞タイトルを授けた。

 「ローザブランカの子供たちはコンスタントに成績を残していましたし、キングカメハメハ産駒にしては捌きの堅さもなく、むしろ柔軟な筋肉を身にまとっていた印象もありました。乗った印象としては素直で、普段から手のかかることもなく、馬格もいい割にバランスも整っていると、個人的にも気に入っていた馬でした」とはノーザンファーム空港の鈴木俊昭厩舎長。自らメインで騎乗をしていたというスタニングローズは順調に調教も進められ、2歳の3月には移動。6月のメイクデビュー中京で初戦を迎える。

 「完成するのはまだ先になるとは思っていましたが、調整先となったノーザンファームしがらきでもどんどん調子を上げたようでした」(鈴木厩舎長)

 デビュー戦は敗れたものの、中2週で使った2歳未勝利戦を見事に勝利。そこから新潟2歳S(G3)、サウジアラビアRC(G3)、デイリー杯2歳S(G2)と重賞に出走を続け、勝ち鞍こそ上げられなかったものの、掲示板を外さないレースを見せていく。

 「レースの内容を見てもタフな馬だなあと思いました。さすがにデイリー杯2歳S(G2)の後は疲れたようでしたが(笑)、ノーザンファームしがらきでもすぐに回復が図れたようで、すぐに乗り出せたと聞いていますし、こちらにいた頃は華奢なイメージも残っていただけに、心身ともに成長を遂げているのだろうとも感じていました」(鈴木厩舎長)

 こぶし賞のレース前には、ノーザンファームしがらきの厩舎長から、「回復も上手くいっている」との話も鈴木厩舎長には届けられていたが、その期待通りの優勝。その勝ち方からも改めて良化を感じ取ったという鈴木厩舎長は、フラワーC(G3)も期待をしながらレースを見ていたという。

 「この馬には本当に大きなタイトルを取って欲しいと思ってきました。血統的にもゆくゆくは牧場に戻ってくるとも思いますが、それまでに更にタイトルを重ねてもらいたいですね」(鈴木厩舎長)

 次走は未確定ながらも、NHKマイルC(G1)とオークス(G1)の両にらみになりそうだが、鈴木厩舎長は、「距離こそ違いますが、折り合いの不安もありませんし、どちらの条件でも苦にすることは無いと思います」と話す。同じ鈴木厩舎長が育成を手掛けた3歳牝馬ではプレサージュリフトもクイーンC(G3)に勝利しており、こちらは桜花賞(G1)へと出走する。牧場時代の僚馬2頭が次に対戦するレースはまだ決まっては無いものの、その舞台はG1レースとなるのだろう。