重賞ウィナーレポート

2022年03月20日 スプリングS G2

2022年03月20日 中山競馬場 曇 稍重 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ビーアストニッシド

プロフィール

生年月日
2019年02月28日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:6戦2勝
総収得賞金
104,809,000円
アメリカンペイトリオット(USA)
母 (母父)
マオリオ  by  ネオユニヴァース
馬主
村中 徹
生産者
ヴェルサイユファーム株式会社 (門別)
調教師
飯田 雄三
騎手
岩田 康誠

 上位3着までに皐月賞(G1)の優先出走権が与えられるスプリングステークス(G2)が3月20日、中山競馬場で行われ、日高町ヴェルサイユファーム生産で5番人気ビーアストニッシドが逃げ切り勝ち。デビュー6戦目、4度目の重賞チャレンジで初勝利を手中にした。

 ヴェルサイユファーム生産馬の重賞制覇は、牧場名義が三城牧場時代のミスパンテール(18年ターコイズS(G3))以来で、ヴェルサイユファーム名義では初。現3歳世代が初年度産駒となる種牡馬アメリカンペイトリオットも4頭、延べ7回目の重賞挑戦で初勝利となった。

 ヴェルサイユファームの岩崎美由紀会長は中山競馬場で愛馬優勝の瞬間に立ち会ったという。「勝ったことは本当に嬉しいのですが、今振り返るとパドックから元気いっぱいで、本馬場入場の時も厩務員の方を手こずらせるほど。ゲートではつまずくし、本当にハラハラドキドキの時間でした」と、充実の時間を振り返った。

 「無理に抑えるよりも逃げた方がよい結果を残してくれていますので、この馬のことを知り尽くしている岩田騎手が先行してくれたのは良かったと思いますが、ゲートを出るまで色々ありましたので、果たして体力が残っているのかどうか、ゴール前はそういった心配をしておりました」と苦笑い。

 それでも、気力を振り絞るように、追い込むライバルたちをハナ差抑え込んだ。

 「素晴らしい勝負根性を持っている馬だとは聞いておりましたが、今回は正直、あそこまで頑張ってくれるとは思いませんでした。改めて、この馬の勝負根性には頭が下がります」と嬉しい誤算に笑顔を広げた。

 そして、この勝利で堂々とクラシックへと向かうことになる。

 「牧場時代から気の強い馬でしたが、いわゆる悪い馬ではなかったと聞いています。この馬の良いところは心身が丈夫で、健康だというところ。脚元の不安はないと聞いていますし、輸送してもちゃんと食べてくれるとのこと。大きな舞台へと挑むためには、そういった部分は武器になると思います。まだまだやんちゃで、精神的にも成長の余地を残す馬ですので、今のこの馬がどれくらい通用するのか。今度は乗り替わると聞いていますが、G1レースをたくさん勝っているジョッキーなので心配よりも期待の方が大きいです」と述べ「今度は相手も強くなりますし、距離も延びるので楽な競馬にはならないと思います。レースまであまり日がありませんが、少しでも成長して、もし掲示板に載ってくれた嬉しい。そんな気持ちで競馬場に向かいたいと思います。とにかく、悔いの残らないような競馬をしてほしいと思います」と期待に胸を膨らませている。