重賞ウイナーレポート

2021年10月23日 富士S G2

2021年10月23日 東京競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ソングライン

プロフィール

生年月日
2018年03月04日 03歳
性別/毛色
牝/青鹿毛
戦績
国内:7戦3勝
総収得賞金
141,318,000円
キズナ
母 (母父)
ルミナスパレード  by  シンボリクリスエス(USA)
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
林 徹
騎手
池添 謙一
  • 生産馬は毎週のように重賞を勝利し続けている
    生産馬は毎週のように重賞を勝利し続けている
  • 離乳後のコミュニケーションも取れてきた
    離乳後のコミュニケーションも取れてきた

 芝、ダート、そして距離や性別も問わずに重賞馬を送り出しているキズナ。今年のフォワ賞(G2)もディープボンドが優勝。日本調教馬としては3頭目の快挙ともなった。

 こうなると、まだG1タイトルを勝利した産駒がいないのが不思議になるところだが、今年のNHKマイルC(G1)でシュネルマイスターとハナ差の2着となったソングラインが、今年の富士S(G2)で重賞初制覇。3歳牝馬としては22年ぶり、史上2頭目の快挙ともなった。

 「線の細いながらもバランスのいい馬で、騎乗したスタッフの誰もが乗り味を高く評価していました。調教メニューを順調に消化していく中で馬体も増えていくようになり、馬の見た目だけでなく、精神的にも大人になっていきました」と順調さを振り返るのはノーザンファーム早来の佐藤洋輔厩舎長。デビュー2戦目の2歳未勝利戦を勝ち上がると、続くOPの紅梅Sも優勝。牝馬クラシック第一冠となる桜花賞(G1)に歩を進めたが、不利もあって15着に大敗する。

 「ただ、レースのダメージがほとんど無かったのは幸いでした。その桜花賞(G1)よりもNHKマイルC(G1)は状態がいいと聞いていましたが、それでも2着に来た時には驚きました」(佐藤厩舎長)

 改めて能力の高さが認められることとなったソングラインは、初めての古馬との対戦となった関屋記念(G3)で1番人気の支持を集めるも3着に敗退。だが、負けても収穫のあるレースだったと佐藤厩舎長は分析する。

 「重賞で勝ち負けをしているような古馬を相手に、しっかりと競馬ができていましたし、折り合いも付いていいレースをしていました。ここでいい勉強をさせてもらったことが、富士S(G2)の勝利にも繋がったと思います」

 そう話す佐藤厩舎長は、ソングラインの強さをその能力に加えて、牝馬らしからぬ精神面での強さだと話す。

 「スタートのタイミングこそ合わなかったですが、ジョッキーとの意思の疎通も取れていましたし、その後はいい位置でレースをさせてもらえたと思います。抜け出してからの脚も良かったですし、春先からの成長も感じさせてくれた勝利となりました」(佐藤厩舎長)

 佐藤厩舎でソングラインに騎乗していたのが、育成スタッフの小笠原氏。小笠原氏はこの夏からは厩舎長を任されることになったが、ソングラインが乗り慣らしから手掛けた育成馬では、初めての重賞馬となった。

 「ここまでの巡り合わせもあったのでしょうが、小笠原さんだけでなく、厩舎のみんなとで喜びを分かち合えた勝利となりました。ノーザンファームはこうした喜びの可能性が大きい牧場かもしれませんが、それでも各自が目の前にいる1頭1頭の育成馬たちと向かい合いながら、一つでも上の着順を目指すために、日々、努力を行ってきた成果だとも思います。今後もソングラインを含め、この厩舎で調教を行ってきた馬が最良の結果を残せるように、みんなで努力していきたいです」(佐藤厩舎長)

 レースの後に背腰の疲れも出たことがあって、優先出走権を得たマイルCS(G1)を回避し、阪神C(G2)を目指すことが発表されたソングライン。G1制覇のチャンスは来年に持ち越しとなったが、更なる成長を遂げて、父にG1タイトルを届けるような活躍を見せて欲しい。