重賞ウィナーレポート

2021年08月01日 クイーンS G3

2021年08月01日 函館競馬場 雨 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:テルツェット

プロフィール

生年月日
2017年04月20日 04歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:8戦6勝
総収得賞金
172,561,000円
ディープインパクト
母 (母父)
ラッドルチェンド  by  Danehill Dancer(IRE)
馬主
有限会社シルク
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
和田 正一郎
騎手
C.ルメール
  • 夏は有力馬たちの調整も行われてきた
    夏は有力馬たちの調整も行われてきた
  • 真新しい厩舎で育成馬たちは管理されている
    真新しい厩舎で育成馬たちは管理されている

 ダービー卿CT(G3)で重賞初制覇を飾ったテルツェット。この勝利はノーザンファーム空港の橋口敦史厩舎長にとっても、管理馬としては初めての重賞勝利となったが、2勝目をプレゼントしてくれたのも同馬となった。

 「中間の調整を行っていたノーザンファーム天栄の場長からは、状態も良く、いい結果が出せるはず』と聞いていました。調教の動きも良かったですし、期待をしていたのは事実です」(橋口厩舎長)

 前走のヴィクトリアマイル(G1)こそ、入れ込みの影響もあったからか、力も出し切れずに14着に終わったが、このクイーンS(G3)ではデビュー戦以来となる芝1800mのレースにも関わらず、ファンは3番人気の評価を与えた。

 「今回はコーナーが4つのレースとなりましたが、年齢を重ねながら自在性も出てきたのでこなしてくれると思っていました。ただ、レース前の雨は気になりましたし、そしてあの位置取りを見た時には、一瞬、届かないのではと考えました」

 良馬場発表ながら、レース前から強い雨が降りしきり、一気に力のいるコースに変わった中で行われた今年のクイーンS(G3)。後方からレースを進めていったテルツェットであるが、4コーナーを回った時の位置取りはなんと11番手。だが、鞍上のC・ルメール騎手の手綱捌きに導かれながら順位を上げていき、ゴール前では先に抜け出したマジックキャッスルをクビ差交わしきる。

 「そこしか無いと思えたような進路に導いてくれたルメール騎手の手綱捌きも見事でしたが、馬の根性も素晴らしいと思いました。この馬場で、強いメンバーを相手にしながら勝利してくれたのは嬉しいことでしたし、改めて更に大きなタイトルも目指せる馬だと再確認できました」(橋口厩舎長)

 育成長としても着実に歴史を重ねている中、厩舎から送り出された2歳世代も順調に勝ち鞍をあげている。

 「テルツェットのような活躍馬に接してこられたことは、自分自身だけでなく、共に働くスタッフにとってもいい経験となっています。この活躍に続く馬を送り出したいと思いますし、そのためにも確実に勝ち上がれる馬を育てていきたいです」(橋口厩舎長)

 秋には再びG1の舞台にその名を記してくれるであろうテルツェットであるが、橋口厩舎長が話してくれたように、G3より更に上のタイトルも期待できそうだ。