2021年07月04日 ラジオNIKKEI賞 G3
優勝馬:ヴァイスメテオール
プロフィール
- 生年月日
- 2018年02月28日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:5戦3勝
- 総収得賞金
- 94,284,000円
- 馬主
- 有限会社シルク
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 木村 哲也
- 騎手
- 丸山 元気
ここ3戦続けて上がり最速の脚を繰り出し、ついに重賞初制覇を果たしたヴァイスメテオール。育成を手掛けたノーザンファーム空港の足立稔厩舎長は、「こちらに来た頃から高い評価をされていた馬でしたが、体型的にはトモの高さが目立っており、前後のバランスが整ってくるまでは時間をかけながら進めていきました」と当時を振り返る。入厩の頃もまだ、トモの高さが目立っていた馬体だったとも話すが、それだけに更なる成長力も感じられていたという。
「走りはキングカメハメハ産駒らしい堅さがありながらも、当時からバネの収縮力がいい馬で、スピード能力の高さも目立っていました。馬体も大きな馬でしたが、それでも成長に合わせながら、いい状態で調教も進めることができましたし、その過程の中で、忙しい競馬よりも距離がある程度あった方が能力を発揮できるのでは智とも思うようになりました」(足立厩舎長)
10月のメイクデビュー東京を勝利した後は、京成杯(G3)に挑戦。そこでは4着に敗れたものの、中山競馬場で行われた3歳1勝クラスでは、重馬場を苦にすることなく、後方から一気に突き抜けて勝利をおさめる。
「デビュー前からいいところまで行ける馬だと期待はしていましたが、いきなり重賞で勝ち負けになるとは考えていなかったです(笑)。それでも2勝目のレースを見た時には、成長次第でクラシックに間に合うのではと思うようにもなりました」(足立厩舎長)
ダービートライアルのプリンシパルSでは1番人気を集めたものの、スタートで後手を踏んで後方からのレースを余儀なくされると、前を行く馬を捉えられずに4着に敗退。それでも、脚色の違いは際立っており、改めてその能力が重賞級であることを証明する形ともなった。
このラジオNIKKEI賞(G3)ではまずまずのスタートから、道中は馬群の中で脚を溜めていく。4コーナー手前で外に進路を向けると一気に末脚を使い、2着のワールドリバイバルに2馬身半差を付ける快勝を果たした。
「このレースを見ても折り合いの不安は無かったですし、乗っていても距離に問題は無い馬だと思っていました。完成するのはまだ先だとは思いますが、それでもこの時期に重賞を勝てたことは大きいですし、まだまだ大きなタイトルも期待できそうです」
そう話した足立厩舎長が目標としてあげたレースは、三冠クラシック最後の一冠となる菊花賞(G1)。未完成の怪物が自慢の末脚で、クラシックタイトルをかっさらっていくのかもしれない。