重賞ウィナーレポート

2021年04月11日 桜花賞 G1

2021年04月11日 阪神競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ソダシ

プロフィール

生年月日
2018年03月08日 03歳
性別/毛色
牝/白毛
戦績
国内:5戦5勝
総収得賞金
629,234,000円
クロフネ(USA)
母 (母父)
ブチコ  by  キングカメハメハ
馬主
金子真人ホールディングス (株)
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
須貝 尚介
騎手
吉田 隼人
  • 新しい命も続々と誕生している
    新しい命も続々と誕生している
  • 桜花賞(G1)には育成馬のアカイトリノムスメも送り出している
    桜花賞(G1)には育成馬のアカイトリノムスメも送り出している

 史上初となる白毛馬の新馬戦勝利。史上初となる白毛馬のグレードレース優勝。史上初となる白毛馬のG1勝利。そして、史上初となる白毛馬のクラシックレース優勝。

 レースの度に、様々な史上初を成し遂げてきたソダシであるが、その快挙に一役も二役も買ってきた、ノーザンファーム空港C5(含む-3)厩舎の中川晃征厩舎長は、「ここまで様々な記録を打ち立ててきた馬に関われたことは光栄ですし、ただただ嬉しいですね」と笑顔を浮かべる。過去には三冠牝馬となったアパパネをはじめとして、数々の名牝を送り出してきた中川厩舎長であるが、それだけのホースマンをしても、現在のソダシの活躍は全く想像できなかった。

 「育成時は芝でも走れると思っていましたが、血統面に加えてパワーのある動きと、それ以上にダートでの活躍は間違いないと信じていました。デビュー戦は洋芝だからこそ、強いレースができたのではと見ていましたが、続く札幌2歳S(G3)でレコードを樹立した時には、想像以上の馬なのかもしれないと思えるようにもなりました」

 その後はアルテミスS(G3)に続き、阪神JF(G1)も優勝。その活躍の様を、「レースを使うたびに夢が広がっていく馬」と話していた中川厩舎長であったが、その夢の1つとなっていったのが、白毛馬によるクラシックレースの勝利だった。

 「これまで育成を手掛けてきた白毛馬は、気性を含めて何かと難しい面も多く、ソダシもまた、カッとならないように普段の調教から心がけてきました。初戦から今まで、上手なレースを見せてくれていますが、これも、厩舎関係者の皆さんやノーザンファームしがらきなど、ソダシに関わった皆さんが、それぞれの仕事を繋げてきた成果が、桜花賞(G1)勝利という快挙となったのだと思います」

 確かにデビューからの5戦において、派手な勝ち方はないものの、それでも勝ちきってきた辺りにソダシのレースセンスの良さが表れているとも言える。

 この勝利で無敗の二冠馬にもまた近づいたと言えるソダシ。勿論、勝利すれば白毛馬では初めての快挙ともなる。

 「白毛馬の三冠制覇の可能性もありますし、ソダシが成し遂げていく夢は無限にあります。個人的には海外のファンにも、あの見事な毛色を見てもらいたいですし、あと、一度はダートでどれほど強いレースをしてくれるのかも見てみたいですね」と今後のソダシに対する夢も語る中川厩舎長。また、この桜花賞(G1)ではメイケイエールも出走していたように、今後の白毛ファミリーの広がりについての展望も話していた。

 いずれにせよ、オークス(G1)は競馬ファンのみならず、白毛馬の活躍に注目し始めた人たちにとっても注目のレースとなるが、そこでもソダシは汚れを知らない強さを見せてくれることだろう。