2021年03月14日 金鯱賞 G2
優勝馬:ギベオン
プロフィール
- 生年月日
- 2015年02月20日 06歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:18戦4勝
- 総収得賞金
- 220,593,000円
- 母 (母父)
- コンテスティッド(USA) by Ghostzapper(USA)
- 馬主
- (有) 社台レースホース
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 藤原 英昭
- 騎手
- 西村 淳也
的中票数は僅か1票。その結果、史上最高の配当(5億5,444万6,060円)を記録した、3月14日のWIN5。その立役者となったのが、この金鯱賞(G2)では単勝オッズ227.3倍の最低人気だったギベオン。出走していたG1馬たちをあざ笑うかのような逃げ切りを見せ、中日新聞杯(G3)以来となる重賞勝利をあげた。
「近走の戦績が冴えず、牧場スタッフの一人としても悩ましい日々が続いていました。ただ、前走(白富士S)では59キロを背負いながらも、勝ち馬と差のない5着に健闘してくれましたし、管理をする藤原(英昭)調教師からも、今年に入ってからは復調気配だと聞いていました」とは社台ファームの東礼治郎場長。3歳時には中日新聞杯(G3)を勝利しただけでなく、毎日杯(G3)、そしてNHKマイルC(G1)でも2着となったほどの実力馬でありながら、その後の重賞では勝ちきれないレースが続き、近走は二桁着順に沈むことも珍しくなくなっていた。
ただ、昨年の金鯱賞(G2)では4着となるなど、左回りのレースでは好走を見せていたことに、陣営は活路を見出していく。
「昨年の金鯱賞(G2)以降は、徹底して左回りのレースに使ってきました。ここも相手関係だけでなく、馬場状態を読んだ上での戦法が逃げることでした。その選択だけでなく、見事に勝ち切って見せるのですから、改めて、藤原調教師の手腕に惚れ直しました」
鞍上の西村淳也騎手は、枠順が決まってから藤原調教師とレースプランを相談していたことを明かしており、その作戦を完璧に遂行してみせた、見事な手綱捌きと言える。また、最後の直線で有力馬が迫ってからも衰えなかった脚色は、ベストな状態でこのレースに臨ませた、厩舎スタッフの管理のたまものとも言えよう。
ちなみにこのレースの2着馬となったデアリングタクトだが、その母であるデアリングバードは、現役時に藤原調教師の元で管理が行われていた。
「母を良く知る調教師ですから、ライバルの血統を熟知していたというのも、この勝利とは無関係ではないような気がしています。この春の最大目標は安田記念(G1)となりますが、そこでもあっと言わせるようなレースを見せてもらいたいです」と話す東場長。得意とする左回りでスムーズに先手を取れるようならば、またまた大万馬券メイカーともなりそうだ。