重賞ウィナーレポート

2019年09月15日 ローズS G2

2019年09月15日 阪神競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ダノンファンタジー

プロフィール

生年月日
2016年01月30日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:8戦5勝
総収得賞金
401,901,000円
ディープインパクト
母 (母父)
ライフフォーセール(ARG)  by  Not for Sale(ARG)
馬主
(株) ダノックス
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
中内田 充正
騎手
川田 将雅
  • ローズS3着のウィクトーリアも村上厩舎の育成馬
    ローズS3着のウィクトーリアも村上厩舎の育成馬
  • 厩舎では1歳馬たちの馴致も始まっている
    厩舎では1歳馬たちの馴致も始まっている

 ノーザンファーム生産馬のワンツースリーフィニッシュとなったローズS(G2)。勝ったダノンファンタジー、2着のビーチサンバ、3着のウィクトーリアと3頭全てが、ノーザンファーム早来の育成馬となった。

 勝ったダノンファンタジー、そして3着のウィクトーリアを育成していたのは、ノーザンファームの村上厩舎。チューリップ賞以来の勝利に際して村上隆博厩舎長は、「春のクラシックではあと一歩かみ合わなかった印象もあっただけに、この勝利でいいスタートを切ることができました」と笑顔を見せる。オークス(G1)の後はノーザンファームしがらきでの管理されていたダノンファンタジーであるが、村上厩舎長の元にも、順調に調整が進められていたとの報告が入っていた。

 「馬体重こそオークスより2㎏増ではありましたが、春先よりも馬を大きく見せているような印象を受けました。見た目にもいい状態であるのは明らかでしたし、しがらきのスタッフ、そして、レースまでの期間を管理してくださった中内田先生や、厩舎スタッフの皆さんには感謝しかありません」(村上厩舎長)

 状態の良さが積極的な姿勢としても現れたのか、好スタートを決めたダノンファンタジーは折り合いを付ける形で中団を追走。最後の直線では馬群の外に進路を向けると、内で粘り込みを図るビーチサンバ、インコースから抜け出しにかかったウィクトーリアとの差をじりじりと詰めていき、最後は地力の差を見せつけるかのように2頭を振り切って優勝。勝ち時計の1分44秒4はコースレコードともなった。

 「負けたレースは勝負所での瞬発力に欠いたようなレースもありましたが、今回はしっかりと末脚を使ってくれました。それにしてもコースレコードとは驚きました」(村上厩舎長)

 秋華賞(G1)にも出てくるであろうメンバーを相手にしての快勝。しかも時計の裏付けもされたダノンファンタジーが、この勝利で秋華賞(G1)でも本命に躍り出たのは間違いない。

 「心身共に成長を遂げているのでしょうし、これまでの経験を馬自身が糧としているのだとも思います。秋華賞(G1)はよりメンバーも強くなるとは思いますが、どんな位置取りでもレースができるのがこの馬の強みですし、このレースぶりからしても、まだまだ強くなりそうです」(村上厩舎長)

 ちなみに秋華賞(G1)はノーザンファーム生産馬が2015年から4連覇。そのうち、早来育成馬が3連覇(ヴィブロス、ディアドラ、アーモンドアイ)を果たしているレース。ローズS(G2)だけでなく、前哨戦や春クラシック戦線における育成馬たちの成績からしても、4連覇の期待も大きい。

 「早来の牝馬育成グループとしても秋華賞(G1)は目標でしたし、ローズS(G2)のように上位独占も狙えると思います。そのてっぺんに立つのがダノンファンタジーであって欲しいです」と村上厩舎長。昨年の2歳女王が秋華賞(G1)で最後の一冠を手に入れられるのか。ノーザンファーム生産馬の活躍と共に注目したい。