重賞ウイナーレポート

2019年03月27日 桜花賞(GDJ)

2019年03月27日 浦和競馬場 晴 良 ダ 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:トーセンガーネット

プロフィール

生年月日
2016年03月08日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:11戦3勝
総収得賞金
74,600,000円
アグネスデジタル(USA)
母 (母父)
トーセンヴェール by クロフネ(USA)
馬主
島川 隆哉
生産者
有限会社 エスティファーム (日高)
調教師
小久保 智
騎手
左海 誠二
  • トーセンガーネットの母トーセンヴェール(10歳)
    トーセンガーネットの母トーセンヴェール(10歳)
  • 今年生まれたトーセンガーネットの半弟(牡当歳、父トーセンブライト)
    今年生まれたトーセンガーネットの半弟(牡当歳、父トーセンブライト)
  • トーセンガーネットの半妹(牝1歳、父トーセンブライト)
    トーセンガーネットの半妹(牝1歳、父トーセンブライト)
  • エスティファームの放牧地
    エスティファームの放牧地

 『グランダム・ジャパン2019』3歳シーズンの開幕戦「桜花賞(浦和)」は、地元・浦和のトーセンガーネットが1番人気に応えて7馬身差の快勝。2番枠から好スタートを切って3番手につけ、4コーナーでゴーサインがかかると早くも先頭に。直線ではみるみる間に後続を引き離し、力の違いを見せつけるような圧勝劇を披露した。そして1か月後の「東京プリンセス賞(大井)」でも1.4倍の圧倒的な支持を受け、逃げ粘るアークヴィグラスをゴール前できっちりと捕えて2馬身差の快勝。南関東牝馬クラシック二冠を達成し、グランダム・ジャパン3歳シーズンのポイント争いでも上位につけている。

 トーセンガーネットの生まれ故郷は、日高町旭町のエスティファーム。北海道厚真町、千葉県小見川にも拠点を置き、生産から育成までを一貫して手掛ける総合牧場だ。近年は100頭前後の繁殖牝馬を抱え、オーストラリアのG1を2勝したブレイブスマッシュ(父トーセンファントム)や、札幌のダート重賞・エルムS(G3)を制したハイランドピーク(父トーセンブライト)など、父母ともに自己所有馬という配合から活躍馬を送り出している生粋のオーナーブリーダーである。

 「桜花賞は枠も良かったですし、大きなアクシデントさえなければ勝ってくれるだろうと思って牧場のテレビで観戦していましたが、それにしても強い勝ち方でしたね。東京プリンセス賞は直線で逃げている馬を捕らえられるかドキドキしましたが、勝ってくれてホッとしました」と両レースを振り返るのは、エスティファームの場長を務める田邊誠一さん。「今年に入ってから中央・地方ともに生産馬の成績がいまひとつだったので、南関東の牝馬クラシック二冠を獲れたのは嬉しいニュースでした」と顔を綻ばせる。

 トーセンガーネットの血統を遡ると、3代母にツィンクルブライドの名前がある。オグリローマンにわずかハナ差だけ差し切られた桜花賞(G1)の2着馬で、先日死亡したヒシアマゾンと同世代の芦毛牝馬である。そのツィンクルブライドに、サンデーサイレンス、クロフネと血を重ねて生まれたのがトーセンガーネットの母トーセンヴェール。近親に重賞2勝馬ペールギュントや2017年のセントライト記念(G2)勝ち馬ミッキースワローなどがいる良血馬で、2009年のセレクトセール当歳市場で島川隆哉オーナーが落札し、競走生活を終えたのちに繁殖牝馬として自らの牧場へ迎え入れた。「走る馬が出ている血統なので繁殖牝馬としても期待していましたが、アグネスデジタルとの交配で2年目に産んだトーセンガーネットが早速、結果を出してくれました。ただ、牧場にいた時はいたって普通の馬で、育成に移ってからも決して目立つ動きをしていたわけではないんです。そういう馬の方が先々活躍したりするので、競馬は分からないものですね(笑)」と、牧場で過ごした時期のトーセンガーネットについて話を聞かせてくれた。

 トーセンガーネットの1歳下には父トーセンジョーダンの牡馬(現2歳)、2歳下には父トーセンブライトの牝馬(現1歳)がいて、今年の4月3日にも父トーセンブライトの牡馬(現当歳)が生まれたばかりだ。「現2歳の牡馬は厚真トレーニングセンターで育成中で、まもなく千葉に移動する予定です。現1歳の牝馬は同世代の馬たちと日高で昼夜放牧をしており、こちらも順調に育っています。姉がこれだけ活躍しているので、今春生まれた牡馬も含めて将来が楽しみですね」と、あどけない顔の当歳馬を優しい目で見つめながら話す田邊場長。

 「トーセンガーネットはこの後、関東オークス(Jpn2)と東京ダービーの両睨みで調整されていきそうです。2歳時の兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)でも地方馬最先着の4着でしたし、今年のニューイヤーカップでは南関東の牡馬勢を一蹴していますから、どちらに出ても良い勝負ができるのではないかと思っています。そして秋には、地元・浦和で開催されるJBCに出走してくれると最高ですね」と田邊場長はじめエスティファームのスタッフは、さらなる大舞台へ夢を膨らませている。