重賞ウィナーレポート

2019年02月10日 共同通信杯 G3

2019年02月10日 東京競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ダノンキングリー

プロフィール

生年月日
2016年03月25日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:3戦3勝
総収得賞金
515,056,000円
ディープインパクト
母 (母父)
マイグッドネス(USA)  by  Storm Cat(USA)
馬主
(株) ダノックス
生産者
三嶋牧場 (浦河)
調教師
萩原 清
騎手
戸崎 圭太
  • 出産シーズン真っ盛り、あどけない表情の当歳馬が可愛らしい
    出産シーズン真っ盛り、あどけない表情の当歳馬が可愛らしい
  • 三島牧場分場のエントランス
    三島牧場分場のエントランス
  • 広く快適なお産厩舎
    広く快適なお産厩舎
  • 洒落た厩舎 1歳と繁殖牝馬が暮らしている
    洒落た厩舎 1歳と繁殖牝馬が暮らしている
  • 平坦で広い放牧地
    平坦で広い放牧地

 2月10日、東京競馬場で行われた第53回共同通信杯(G3)は3番人気のディープインパクト産駒ダノンキングリーが、最後の直線に向くと4番手の内側から自慢の瞬発力で鋭く伸びて無傷の3連勝を飾りクラシック戦線の有力候補に名乗りを挙げた。

 ダノンキングリーは父ディープインパクト、母マイグッドネス、母父ストームキャットという血統で浦河町にある三嶋牧場の生産馬。1960年に開場し、今では競走馬の生産から育成・調教までこなす総合牧場だ。これまでにメイショウベルーガ、メイショウカンパク、タマノブリュネットと、競馬ファンなら誰もが知った名馬を輩出している。

 浦河町野深分場の繁殖スタッフ玉置善隆さんは、ダノンキングリーが生まれた杵臼の生産部門牧場でスタッフの皆とテレビでレースを見ながら応援していたそうだ。「前走では後ろからスッと差し切る良い勝ち方をしてくれたので、今回のレースでもそういう展開になればと期待していましたが、無敗の2歳王者という強い馬がいましたのでどうなるだろうという気持ちで観ていました。直線で先に立っていたアドマイヤマーズに後ろから並びかけた時には「差してくれ!」と手に力が入りましたが1馬身1/4差をつけてゴールした瞬間にはスタッフ一同で喜び合いました。嬉しかったです。良くやったね!と声をかけてあげたい。」と満面の笑み。母のマイグッドネスの世話からダノンキングリーの出産、離乳まで携わった日々を想い出すとその喜びも格別なものだ。

 ダノンキングリーは安産で生まれて、筋肉質ではないが体型のバランスが良い馬だったのだそう。「血統が良いので生まれた時から活躍馬になって欲しいと期待を寄せていました。病気やケガをすることも無く順調に育ってくれて、性格は利口でしたよ。離乳後、1歳中期育成部門に行ってからも良くなっていると聞いていたので成長が楽しみでした。母のマイグッドネスは初仔でダノンレジェンド(2016年JBCスプリント(中央交流)(Jpn1))を出産しているんです。ダノングッドがお腹に入った状態で三嶋牧場に7年前に来てから種牡馬の特徴を出す産駒を上手に育ててくれています。今年もこれからの出産に向けて準備を整えてのんびりと過ごしています。1歳になる父キングカメハメハも順調に成長していて、こちらも楽しみですね。」

 三嶋牧場ではカンタービレ(2018年ローズS(G2)1着)、ミッキーチャーム(2018年秋華賞(G1) 2着)をはじめ生産馬の活躍が目覚ましい。「牧場内は活気づいていますしスタッフの士気も上がって良い雰囲気ですよ。強い馬を生産するために、病気やケガ、馬の変化にいち早く気が付けるように心がけています。繁殖牝馬に対しては受胎しやすいようにケアを考え、受胎してからは餌の管理をしっかりとしています。今年もまた将来活躍してくれる馬が誕生してくれると期待しています。無傷の3連勝を飾ってくれたダノンキングリーには大きな舞台を目指して欲しいですね。無事に走ってくれるよう願っています。」故郷からの声援を受けて、大舞台で自慢のバネとスピードを存分に発揮して王に君臨するところが見たい。