重賞ウイナーレポート

2018年12月28日 ホープフルS G1

2018年12月28日 中山競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:サートゥルナーリア

プロフィール

生年月日
2016年03月21日 02歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:3戦3勝
総収得賞金
257,157,000円
ロードカナロア
母 (母父)
シーザリオ by スペシャルウィーク
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
中竹 和也
騎手
M.デムーロ

 ホープフルS(G1)が行われた12月28日。もう、冬休みに入っていた人も多かったのか、この日の中山競馬場には約3万人の来場者があっただけでなく、ウインズ、パークウインズ共に、今年最後の中央開催を楽しもうという競馬ファンで賑わった。

 しかし、暦の上では金曜日ということで、年末最後の仕事をされていた方も多かったはず。サートゥルナーリアを送り出した、ノーザンファーム早来の伊藤厩舎もまた、厩舎のスタッフが一同に揃う、今年最後の日となった。

 「普段、レースが行われる週末は、必ず誰かが休みをとっていたので、スタッフとみんなで見るG1は、このホープフルS(G1)が初めてだと思います」とその日のことを振り返るのは伊藤隆行厩舎長。今年、伊藤厩舎はステルヴィオがマイルCS(G1)を優勝。育成馬では初めてのG1馬となっていたが、その瞬間も自宅でレースを見ていた伊藤厩舎長だけでなく、各スタッフがそれぞれの場所で歓喜の声をあげ、そして喜びを分かち合っていた。

 このレース、サートゥルナーリアは圧倒的な1番人気に支持されていた。母シーザリオはエピファネイア、リオンディーズと2頭のG1馬を送り出している希代の名牝であるが、その2頭の背中に乗っていたのが伊藤厩舎長だった。

 「初めて跨がった頃から、兄と共通する前向きさと手応えの良さがありました。ロードカナロアの産駒らしい体型こそしていましたが、折り合いの不安も無かったですし、距離はこなせるとも思っていました」

 その言葉を裏付けるかのように、芝のマイルで行われたメイクデビュー阪神を快勝したサートゥルナーリアは、距離を1ハロン伸ばした萩Sも快勝。その萩Sよりも1ハロン伸びたのがこのホープフルS(G1)となったが、ファンもまた、距離の心配などしていなかったかのように、単勝1.8倍という圧倒的な人気でサートゥルナーリアの強さを信じた。

 4枠5番からのスタートとなったサートゥルナーリアは、絶好のスタートを切ると、折り合いの不安も無く2番手を追走。後は勝負どころでいつ抜け出すかのレースになるかと思いきや、後続勢が行く手を阻むかのように並びかけ、最後の直線ではどこにも出られないかのような壁を作る。

 「アクシデントが無ければ、勝ち負けのレースはできると思っていました。最後の直線も前が開いてくれれば、一瞬で抜け出せると信じていましたし、中山の急坂をその勢いのまま駆け上がってきたその姿は、一流馬が見せるパフォーマンスだとも思いました」

 ゴールの瞬間、伊藤厩舎の休憩室は沸き返った。至る所で握手を交わしあい、そして「おめでとう!」「ありがとう!」の言葉が、至る所でこだました。

 「ステルヴィオの時も、電話やLINEなどで共に喜びを分かち合いましたが、改めて顔を合わせてG1制覇の喜びを分かち合えたのは更に嬉しかったですね」

 皐月賞(G1)と同じ条件のホープフルS(G1)を、まさに力の違いで制したことにより、今年のクラシック戦線の主役へと踊り出た感もあるサートゥルナーリア。

 「クラシックに向けての試金石となるレースとも思っていただけに、勝利という結果でそこに向かっていけることも嬉しいです」とも話す伊藤厩舎長。今年はステルヴィオも含めて、スタッフと共に幾度も喜びを分かち合える一年となりそうだ。