重賞ウィナーレポート

2018年02月17日 京都牝馬S G3

2018年02月17日 京都競馬場 晴 良 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ミスパンテール

プロフィール

生年月日
2014年02月21日 04歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:8戦4勝
総収得賞金
219,170,000円
ダイワメジャー
母 (母父)
エールドクラージュ  by  シンボリクリスエス(USA)
馬主
寺田 千代乃
生産者
三城牧場 (門別)
調教師
昆 貢
騎手
横山 典弘
  • ヴェルサイユファームの看板
    ヴェルサイユファームの看板
  • ヴェルサイユファームの代表取締役 岩崎美由紀さん
    ヴェルサイユファームの代表取締役 岩崎美由紀さん
  • ミスパンテールが幼い頃過ごした厩舎
    ミスパンテールが幼い頃過ごした厩舎
  • 綺麗に保たれている施設
    綺麗に保たれている施設

 春の大舞台、ヴィクトリアマイル(G1)へ向けた牝馬限定重賞「京都牝馬ステークス(G3)」は2月17日に雪混じりの雨がぱらつく中、京都競馬場で行われ、中団でレースを進めた横山典弘騎手騎乗の1番人気ミスパンテールが直線で外に出して各馬を根性で差し切り、昨年10月の清水S(1600万下)、12月のターコイズS(G3)に続く3連勝、重賞2連勝を飾った。

 ミスパンテールは、父ダイワメジャー、母エールドクラージュ、母父シンボリクリスエスという血統で2歳の7月に札幌の新馬戦でデビュー勝ち、翌年2戦目でチューリップ賞(G3)に2着と強さを見せつけたが桜花賞(G1)、オークス(G1)、ローズS(G2)では力を出せなかった。しかし清水S(1600万下)で実力を発揮するとターコイズS(G3)で重賞初制覇を飾った。本馬を生産したのは日高町の三城牧場。これまでにはウインラディウス(2004年京王杯スプリングC(G2)、東京新聞杯(G3)、2005年富士S(G3))、シャドウスケイプ(2004年根岸S(G3))、トーセンシャナオー(2006年セントライト記念(G2))、ミスパンテールと同年代のライジングリーズン(2017年フェアリーS(G3))などの活躍馬を送り出して来た。タカラジェンヌであったことでも有名な代表取締役岩崎美由紀さんが、宝塚歌劇団の代表作「ベルサイユのばら」にちなんで昨年「ヴェルサイユファーム」と牧場名を改め新たな気持ちでスタートした。生産馬の活躍で士気が上がっているスタッフ一同、今年31年目を迎える厩舎を常にきれいにするように気を配り、牧草や飼い葉にもこだわり、馬の手入れをしながら怪我などしていないかチェックし触れ合うなどして日々の努力を重ねている。

 レース当日、京都競馬場で応援していた岩崎代表は「ライジングリーズン(17年フェアリーS(G3))の時もミスパンテールの前走も競馬場に来る事が出来なかったので今回は目の前で応援したいと思っていました。雪混じりの雨で、力がいる馬場でしたが勝ってくれると信じて見守りました。パドックでは前回のレースより入れ込んでいましたが輸送減りもなく馬体重増で凛々しくなっていたので頼もしかったです。オーナーや関係者の皆様が必ず活躍する馬になると言って下さっていましたのでその期待に応えてくれたらと応援していました。勝った瞬間は嬉しくて思わず叫んでしまいましたね(笑)関係者の皆様と喜び合いました。1番人気に応えて良く頑張ったね、これからも怪我なく走ってね、と声をかけてあげたいです。オープンに続いて重賞2勝の3連勝なんてすごいですよね!」と愛馬が勝利する場面に立ち会えた幸運に笑顔が弾けた。

 ミスパンテールの母エールドクラージュは繁殖牝馬の中では一番のボスで、グループ変えをしても常にボスになるほど強い馬。でも人間に対しては大人しく、子煩悩な良いお母さんなのだそう。「産駒は走りが綺麗だと言われる仔が多いです。ミスパンテールを産んで病気も怪我もなく順調に育ててくれたエールドクラージュは全ての繁殖牝馬と同じく愛おしい宝物です。今年デビュー予定の父モンテロッソ、1歳の父ブラックタイド共に順調に成長しているので楽しみです。」

 岩崎代表のご子息で同牧場取締役の岩崎崇文さんが子供の頃から乗馬をしていた関係で自身も馬と接し、その存在に癒されて来たそうだ。「競馬に関しては素人ですが、馬の事はずっと好きでした。競走馬の配合や血統、生産など色々な事を専門家や関係者の方々に教えて頂いているのですが奥が深く難しいですね。マニュアル通りに行かない所に面白みを感じます。ミスパンテールには更なる高みを目指して行って欲しいです。皆様の応援が力となって頑張ってくれると思いますのでこれからも大きなレースに勝てるように応援よろしくお願いします。」