重賞ウィナーレポート

2013年03月23日 毎日杯 G3

2013年03月23日 阪神競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:キズナ

プロフィール

生年月日
2010年03月05日 03歳
性別/毛色
牡/青鹿毛
戦績
国内:5戦3勝
総収得賞金
476,399,000円
ディープインパクト
母 (母父)
キャットクイル(CAN)  by  Storm Cat(USA)
馬主
前田 晋二
生産者
株式会社 ノースヒルズ (新冠)
調教師
佐々木 晶三
騎手
武 豊
  • 母キャットクイルは23歳になったが若々しい
    母キャットクイルは23歳になったが若々しい
  • ラナンキュラスは今年父エンパイアメーカーの初仔を出産
    ラナンキュラスは今年父エンパイアメーカーの初仔を出産
  • ラナンキュラスの半姉、アディアフォーンも父エンパイアメーカー牝馬の母となった
    ラナンキュラスの半姉、アディアフォーンも父エンパイアメーカー牝馬の母となった
  • 事務所に飾られているプレートには所有G1馬の名前が刻まれている
    事務所に飾られているプレートには所有G1馬の名前が刻まれている

 テイエムオペラオー、キングカメハメハ、ディープスカイ。のちのクラシックホースが勝ち馬に名を連ねる伝統の一戦は、1番人気に推されたキズナが、直線鮮やかに突き抜け優勝。3馬身差の圧勝劇だった。

 キズナを生産したのは、新冠町の(株)ノースヒルズ。これまでにも本馬の半姉にあたるファレノプシス、ノーリーズン、ヘヴンリーロマンス、トランセンド、アーネストリー、ビートブラックといったG1ウイナーをはじめ、多くの活躍馬を送り出している。

 福田洋志ゼネラルマネージャーは「出産、種付シーズン真っ最中ですし、今回は牧場での応援となりました。道中不利もなく、スムーズに進んで行く姿は安心して見ていられましたし、先頭でゴールを駆け抜けた時はスタッフみんなと喜びましたよ。期待馬が期待通りの活躍をしてくれて本当に嬉しいです」と喜びを新たにした。

 本馬の母、キャットクイルは半姉にビワハヤヒデ、ナリタブライアン兄弟の母パシフィカスがいる血統。日本に輸入された時にはすでにナリタブライアンが活躍しており、初年度の配合相手にはブライアンズタイムが選ばれた。こうして誕生した初仔のファレノプシスがG1 3勝、3番仔サンデーブレイクがピーターパンS(米G2)優勝、ベルモントS(米G1)3着という実績を残し、牧場の至宝となった。

 その母から生まれたキズナも、当然期待の1頭だった。「馬に対してはヤンチャだけど、人に対しては従順で、何事もなく順調に成長していった馬です。生まれた当時はまだディープインパクト産駒のデビュー前で、今程騒がれてはいませんでしたが、この牝系ですからお客さんが来た時には必ず展示する馬でした。そんな状況でも堂々と振る舞っていて頼もしい存在でしたよ」と福田マネージャーは当歳時の様子を教えてくれた。

 毎日杯(G3)勝利のあと、皐月賞(G1)へは向かわず目標をダービー(G1)に据えることが発表された。オーナーが願いを込めて名付けた「キズナ」は、取り巻く人々の絆の力を追い風に、ダービー(G1)制覇へ向け走り出した。