重賞ウイナーレポート

2020年09月27日 オールカマー G2

2020年09月27日 中山競馬場 曇 稍重 芝 2200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:センテリュオ

プロフィール

生年月日
2015年04月08日 05歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:16戦5勝
総収得賞金
175,296,000円
ディープインパクト
母 (母父)
アドマイヤキラメキ by エンドスウィープ(USA)
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
高野 友和
騎手
戸崎 圭太
  • 育成馬ではダノンファンタジー(阪神JF(G1))以来となるG1制覇の期待もかかる
    育成馬ではダノンファンタジー(阪神JF(G1))以来となるG1制覇の期待もかかる
  • 秋競馬が始まってから、毎週のように重賞馬が誕生している
    秋競馬が始まってから、毎週のように重賞馬が誕生している

 全兄にはマッキノンS(G1)、トゥーラクH(G1)を制したトーセンスターダムがおり、近親にも天皇賞(秋)(G1)を制したトーセンジョーダンなど、重賞馬が居並ぶ良血馬がセンテリュオ。その血統背景もあり、デビュー前から注目を集めていたが、騎乗育成を手がけたノーザンファーム早来の村上隆博厩舎長は、「こちらに来て間も無い頃は、小柄な馬体の通りに非力な馬で、幼さも残っていました」と当時を振り返る。ディープインパクト産駒らしい背中の良さはありながらも、決してしなやかな動きができていたわけでもなく、これまで手がけてきた父の産駒とはまた違った馬だと捉えていたとも教えてくれる。

 しかも、当時のセンテリュオは体質もそれほど強くなく、同世代の馬たちが、2歳の早い時期から移動を始めた一方で、時間をかけながら乗りこまれていった。

 そのうち、村上厩舎長はセンテリュオのある特徴に気付く。「マイルのような切れを生かすレースよりも、長くいい脚を使える印象があり、ある程度距離があった方が向いているのではと思えました」

 その特徴を掴んでいたのは、所属をする高野友和調教師も一緒だった。3歳2月に迎えたデビュー戦は芝2000mであり、そのレースを勝利してからは一度もマイルを使うこと無く、芝中距離を中心としたローテーションを組んでいく。

 6歳時にG1を2勝した兄の成長曲線を辿るかのように、センテリュオもレースを使われながら力を付けていき、昨年のマーメイドS(G3)では1番人気の4着。今年に入ってからの愛知杯(G3)でも1番人気に支持され5着、昨年の雪辱を果たすかのように出走した今年のマーメイドS(G3)では、勝ち馬から0秒1差の2着に入着を果たす。

 「今年のマーメイドS(G3)は惜しいレースだったと思います。それでも年齢を重ねてからレースぶりが安定してきましたし、競走馬としても完成されてきたような印象を受けました」とはいっても、このオールカマー(G2)は、この後の古馬G1戦線で主力を形成していくような、重賞ウイナーがずらりと揃っていた。2番人気を集めたカレンブーケドールは重賞こそ勝っていないながらも、昨年の秋華賞(G1)で2着になると、ジャパンC(G1)でも古馬を相手に2着に入着。今年に入ってからも京都記念(G2)で2着となったように、牡馬を向こうに回して戦えるほどの能力を証明していた。

 レースは先行したカレンブーケドールが、最後の直線での叩き合いを制し、先頭に躍り出るも、外から長くいい脚を使ってきたのがセンテリュオ。一歩、また一歩とその差を詰めていき、最後はハナ差交わしさった。

 「最後の直線はひたすら叫んでいました。その後、改めてレースを見直したのですが、直線が短く、しかも急坂もある中山コースであの脚を使えたのは凄いと思います。秋競馬に向けて、最高の滑り出しともなりました」と笑顔を見せる村上厩舎長。次走はエリザベス女王杯(G1)を予定しているが、オールカマー(G2)で下したメンバーを見ても、センテリュオがG1級の能力を持っていることは間違い無い。

 「エリザベス女王杯(G1)も強い馬が揃いますが、今のセンテリュオならば、決して引けを取らないはずです」と村上厩舎長は期待を寄せる。遅咲きのニューヒロインが、この勢いで一気に古牝馬チャンピオンへと駆け上がる。