重賞ウイナーレポート

2020年03月28日 毎日杯 G3

2020年03月28日 阪神競馬場 曇 稍重 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:サトノインプレッサ

プロフィール

生年月日
2017年01月29日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:3戦3勝
総収得賞金
85,681,000円
ディープインパクト
母 (母父)
サプレザ(USA) by Sahm(USA)
馬主
(株) サトミホースカンパニー
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
矢作 芳人
騎手
武 豊
  • 2歳馬取材の撮影でも、難なく立ちポーズを決めていく
    2歳馬取材の撮影でも、難なく立ちポーズを決めていく
  • 今年は昨年を上回るペースで重賞馬を送り出している
    今年は昨年を上回るペースで重賞馬を送り出している

 未来のスターホースとなることが、約束されたような勝利となった。

 過去にはオグリキャップ、テイエムオペラオー、キングカメハメハ、ディープスカイ、ダノンシャンティ、キズナ、アルアイン、ブラストワンピースなど、錚々たる名馬たちが勝ち馬として名を残してきた毎日杯(G3)。

 今年、この「出世レース」を無傷の3連勝という肩書きを付けて、勝利を収めたのがサトノインプレッサである。父は日本競馬を代表する名馬かつ、名種牡馬のディープインパクト。そして母のサプレザは現役時に22戦8勝、うちG1で3勝を上げているだけでなく、マイルCS(G1)にも3度出走するなど、ワールドワイドな活躍を見せてきた名牝。目もくらむような良血馬ながらも、スケール感のある馬体だけでなく、堂々たる態度もまた、牧場での馴致時代に培われてきたものだった。

 「この3歳世代から、馴致の際にはブルーシートの上を歩かせたり、雨傘を広げたスタッフが馬に近づくなどしながら、騎乗者の指示以外には動じないような訓練を重ねてきました」と話すのは社台ファームの東礼治郎場長。臆病で敏感な性格をしているサラブレッドは、突然目に入ってきたものだけでなく、見慣れなかったものがそこにあっただけでも、逃避行動を取ることがある。パドックなどでフラッシュをたかない、傘を広げないといった行動も馬を驚かせないためなのだが、その刺激に慣れるだけでなく、不安になった時に鞍上の判断をあおげるような馴致が、現在、社台ファームで行われている。

 毎日杯(G3)のレース内容ぶりにも、その成果が現れたと言えよう。ゲート内で落ち着かず、最後方からのレースとなったものの、すぐに鞍上の判断を受け入れると、じっくりと脚をためながらレースを進めて行く。最後の直線では前をふさがれて進路を失う場面もあったものの、進路が開けてからの末脚はまさに桁違いだった。

 「矢作先生や厩舎スタッフの皆さんの管理のたまものもあって、仕上がり状態が良かったことが最大の勝因でしょうが、コース形態を熟知したうえに、全く慌てずに末脚を発揮させた鞍上のエスコートにも助けられました。直線で狭くなるシーンもありましたが、全く怯みませんでしたね」

 レース後、陣営からはNHKマイルC(G1)へと向かうとの発表がされた。この毎日杯(G3)は芝1800mでの施行条件となるが、デビューからの2戦は共に芝のマイル。サトノインプレッサの爆発的な末脚を生かすには、東京の芝マイルはうってつけの条件と言えるのかも知れない。

 「自分たちが取り組んで来た成果が、このレースにおいて少しでも発揮されたのであれば、生産者としてだけでなく、育成者としても冥利に尽きます」と話す東場長。過去に毎日杯(G3)からNHKマイルC(G1)へと向かい、共に勝利をあげた馬の中には、クロフネ、キングカメハメハ、ディープスカイ、ダノンシャンティがいる。その中には2頭のダービー馬の名前もあるだけでなく、4頭共に種牡馬としても優れた産駒成績を残している。血統背景的にも種牡馬となるべくして産まれたようなサトノインプレッサであるが、このNHKマイルC(G1)ですら、未来の名馬、そして名種牡馬としての通過点としてしまいそうだ。