重賞ウィナーレポート

2019年11月17日 マイルChS G1

2019年11月17日 京都競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:インディチャンプ

プロフィール

生年月日
2015年02月21日 04歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:12戦7勝
総収得賞金
615,040,000円
ステイゴールド
母 (母父)
ウィルパワー  by  キングカメハメハ
馬主
有限会社シルク
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
音無 秀孝
騎手
池添 謙一
  • この夏は、秋競馬で活躍する古馬の調整も数多く手がけてきた
    この夏は、秋競馬で活躍する古馬の調整も数多く手がけてきた
  • 調教のメイン施設となっているのは、後方にある屋内坂路コース
    調教のメイン施設となっているのは、後方にある屋内坂路コース

 春のマイル王が、並み居る強豪を押さえ込んで、秋も頂点に立った。

 17頭によって争われた、第36回マイルチャンピオンシップ(G1)。ラスト1ハロンで先頭に立った3番人気のインディチャンプが、1番人気をの支持を集めたダノンプレミアムの追撃を振り切って優勝。同一年度に安田記念(G1)、マイルチャンピオンシップ(G1)の両マイルG1を制した馬は、史上7頭目の快挙ともなった。

 この夏、インディチャンプは育成先でもあったノーザンファーム空港で調整が行われている。乗り慣らしから背中を知る大木誠司厩舎長は、「その頃と共通する乗り味の良さに加え、成長を感じさせる安定感もありました。安田記念(G1)は速い時計での決着となりましたが、それでも馬体のダメージは見られなかったですし、秋の使い出しが決まって無かったにも関わらず、どこからでも始動ができると言えたほどに順調な調整ができました」

 また、2歳時から変わっていなかったのは、誰が跨がっても容易にコントロールができる気性の良さだった。この調整でも様々なスタッフがインディチャンプに跨がっていたとというが、それだけにマイルチャンピオンシップ(G1)を前に乗り替わりが発表された時も、それほどの不安は無かったと話す。

 「福永騎手が最も特徴を分かっているとは言えども、池添騎手もこの馬にはあっているように思えました。いい枠を引いたと思いましたし、スタートしてからの位置取り、そして仕掛けるタイミング共に、インディチャンプの能力を池添騎手が引き出してくれたようなレースだったと思います」

 コースや流れこそ違うが、同じ芝のマイル戦で行われた安田記念(G1)が1分30秒9という高速決着となったのとは対照的に、このマイルチャンピオンシップ(G1)の勝ち時計は1分33秒0と、好メンバーが集まった割には決して速くは無い。しかしながら、「時計やペースに関係なく勝てたことに、インディチャンプの強さが証明されたのでは」、とも大木厩舎長は話す。

 「本当に強い馬だと思いますし、これからまだまだ強くなってくれるはずです。それだけに次のG1では1番人気の支持を集めた上で勝って欲しいと思います」

 次走は12月8日に行われる香港マイル(G1)を予定。地元の香港からは3連覇を目指すビューティージェネレーションを始めとして、世界各国からマイルの強豪が集まる中、インディチャンプのレースだけでなく、その単勝人気にも注目したい。