重賞ウイナーレポート

2019年10月10日 エーデルワイス賞(中央交流) Jpn3

2019年10月10日 門別競馬場 晴 重 ダ 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:コーラルツッキー

プロフィール

生年月日
2017年04月23日 02歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:7戦4勝
総収得賞金
25,250,000円
シニスターミニスター(USA)
母 (母父)
コーラルビュー by キングヘイロー
馬主
(株) 皐月
生産者
豊洋牧場 (門別)
調教師
田中 淳司
騎手
服部 茂史
  • コーラルツッキーの母コーラルビュー(11歳)
    コーラルツッキーの母コーラルビュー(11歳)
  • コーラルツッキーの半弟(牡当歳、父ゴールドシップ)
    コーラルツッキーの半弟(牡当歳、父ゴールドシップ)
  • 豊洋牧場高江支場の放牧地
    豊洋牧場高江支場の放牧地
  • 豊洋牧場大富支場の放牧地
    豊洋牧場大富支場の放牧地
  • 豊洋牧場大富支場の厩舎
    豊洋牧場大富支場の厩舎
  • 豊洋牧場本場の看板
    豊洋牧場本場の看板

 『グランダム・ジャパン2019』2歳シーズンの第2戦は、門別競馬場1200mが舞台のダートグレード「エーデルワイス賞(Jpn3)」。国内で唯一の2歳牝馬限定ダートグレード重賞ということもあり、毎年、JRAからも素質馬が参戦。レベルの高いホッカイドウ競馬2歳勢と、熾烈な女王争いを繰り広げている。今年もJRA勢が4頭エントリーしてきたが、1、2番人気は北海道勢が占める戦前の評価。そしてレースを制したのは、7番人気の北海道所属馬コーラルツッキーだった。同馬は8月のフルールカップにつづく重賞2勝目。前走のリリーカップ7着で人気を落としていたが、大外スタートから楽に中団を追走し、抜群の手応えで4コーナーをまわって全馬を差し切った。

 コーラルツッキーの生まれ故郷は、日高町豊田の豊洋牧場。新冠町高江と大富にも支場を構え、数年前までは生産馬の育成も行っていた老舗牧場だ。その代表生産馬は、1980年、81年に2年連続で年度代表馬となったホウヨウボーイ。1980年の有馬記念、1981年の天皇賞(秋)を制し、記念すべき第1回のジャパンカップで3番人気に支持された名馬である。

 「ホウヨウボーイが有馬記念に勝ったとき、私はまだ小学生でしたが、父が豊洋牧場のスタッフとして働いていたので、当時活躍していた馬たちのこともよく覚えています。その少しあとに空前の競馬ブームがやってきて、いい時代でしたね(笑)」と懐かしそうに昔を思い出すのは、豊洋牧場の山崎恒さん。高校を卒業してすぐに同牧場で働きはじめ、約30年にわたって生産馬たちの成長を見守ってきた。「コーラルツッキーの母コーラルビューも、祖母ホウヨウマリンも私が実際に乗って育成していました。コーラルビューはJRAの芝とダートで1勝ずつを挙げたキングヘイロー産駒で、繁殖牝馬としても期待していたんです。シニスターミニスターとは絶対に相性が良いと思っていましたから、お腹の中にいるときから生まれて来るのが楽しみでした」と山崎さんが話すように、コーラルツッキーは生まれる前から大きな期待を背負っていたようだ。

 「生まれてきた仔は馬体のバランスが良く、全体の雰囲気が私好みで走る予感がしていました。それで知り合いのオーナーにお勧めして購入していただいたんです。オーナーは馬主になってまだ日が浅く、この馬が3頭目の所有馬なんですよ。当初は川崎に所属する予定だったのですが、門別の能検をいっしょに見に行ったとき『ここで走らせたい』と言い出し、田中淳司先生にお願いしたら受け入れてもらえたので、門別でデビューすることになりました」とデビューに至った経緯を明かしてくれた。

 「オーナーは当初から浦和の桜花賞に勝ちたいと言っていたのですが、門別のフレッシュチャレンジを好タイムで4馬身差圧勝してからは、地元のエーデルワイス賞(Jpn3)を意識していました。馬主になって3頭目の所有馬で目標のレースを勝っちゃうんですから、すごいことですよね(笑)」とオーナーの引きの強さに感心する。

 現在、牧場にはコーラルツッキーの半妹(牝1歳、父スクリーンヒーロー)と半弟(牡当歳、父ゴールドシップ)がいて、母コーラルビューのお腹にはヘニーヒューズの仔が宿っているそうだ。「1歳の牝馬はサマーセールで無事に落札され、順調に成長しています。当歳の牡馬は物怖じするところがなく、なんとなくゴールドシップと雰囲気が似ていますね。両馬ともに姉に負けない活躍を期待しています」と夢を膨らませる。

 「コーラルツッキーはこのあと水沢のプリンセスカップを使う予定でしたが、開催が中止になったので大井の東京2歳優駿牝馬へ直行することになりそうです。マイルは未知の距離になりますが、唯一の2歳ダートグレードホルダーとして頑張ってくれると思います。そしてグランダム・ジャパンのタイトルも狙ってほしいです」とエールを送る山崎さん。コーラルツッキーは、年が明ければ川崎の山崎裕也厩舎へ移籍することが決まっているそうだ。その先に見据えるのは、オーナーが当初から目標にしていた浦和・桜花賞だろう。少し気が早いが、来年の南関東牝馬クラシックが今から待ち遠しくなってきた。