重賞ウイナーレポート

2019年10月26日 アルテミスS G3

2019年10月26日 東京競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:リアアメリア

プロフィール

生年月日
2017年02月21日 02歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:2戦2勝
総収得賞金
36,322,000円
ディープインパクト
母 (母父)
リアアントニア(USA) by Rockport Harbor(USA)
馬主
有限会社シルク
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
中内田 充正
騎手
川田 将雅
  • 今年の桜花賞馬グランアレグリアも、A2厩舎の育成馬となる
    今年の桜花賞馬グランアレグリアも、A2厩舎の育成馬となる
  • 牧場の景色からも、冬の訪れを感じさせる
    牧場の景色からも、冬の訪れを感じさせる

 6月のメイクデビューでは、スタートで出遅れながらも鮮烈な勝利を見せつけ、その後、完成度の違いと、スピード能力の高さをまざまざと見せつけるように2歳重賞を優勝。今年のアルテミスS(G3)を優勝したリアアメリアの姿は、同じノーザンファームの生産馬で、昨年のサウジアラビアRC(G3)を優勝したグランアレグリアとも重なってくるが、実はこの2頭は同じノーザンファーム空港、そしてA2厩舎の育成馬ともなる。

 「リアアメリアはディープインパクト牝馬としては馬格がしっかりとしており、同世代の牝馬と比較しても完成度の高い馬だと思っていました。初めて見たときからグランアレグリアによく似ていると思ってもいましたし、そのグランアレグリアと同じように、タフな調教もこなせるのではと思っていました」と話すのはノーザンファーム空港の窪田淳調教主任。しかし、外見はよく似ていても、グランアレグリアで得た調整過程が、そのままリアアメリアに当てはまるとは限らない。しかしながら、リアアメリアは同じ時期のグランアレグリアになぞらえた調整メニューをクリアしていったどころか、更に上のチャレンジを窪田調教主任や厩舎長、そして育成スタッフたちに感じさせてくれた。

 「グランアレグリアから得たことが、リアアメリアにも反映されていったのは間違いありませんが、リアアメリアからも更に上の経験をさせてもらいました。この2頭から得たことは、自分たちにとって大きかったですね」

 その成果が出てくれたと言えるのがメイクデビューでの圧巻の走り。それは窪田調教主任にとって喜びともなったが、同時に、完成度が高いばかりの成長力に対する不安も感じていたという。しかし、それを吹き払ってくれたのが、中間の管理を担当していてくれた、ノーザンファームしがらきスタッフの言葉だった。

 「しがらきのスタッフからは、『馬体も更に一回り大きくなっていますし、それに伴って、動きも良くなっています』との連絡をもらいました。その姿には驚かされましたし、中内田(充)先生からも『勝てると思います』との言葉が聞いて、更に自信を深めました」

 プラス20㎏という馬体重での出走となったこのアルテミスS(G3)。リアアメリアは中間の調整で培った体力があり余っていたのか、道中は頭を上げるなど、行きたがるそぶりを見せていたものの、最後の直線では最後方から3ハロン33秒フラットという末脚を使いながら、並ぶ間もなく先行勢を一気に交わし去った。

 「パドックの姿を見ても成長力は明らかでしたが、まだトモの緩さも残っていましたし、それが、バランスを崩しながら走っている姿にも現れていたと思います。それでいながらあの走りとは驚きました」

 早期デビューを果たしたリアアメリア、そしてグランアレグリアではあるが、それは牧場でしっかりとしたトレーニングを行う一方で、じっくりと成長させていくという余地も残しているからこそ、初戦を超えるようなパフォーマンスをレースごとに発揮できているのだろう。

 「自分たちの取り組んで来たことに、結果で応えてくれたリアアメリアには感謝しかありません。やはり2歳G1は目指したいですし、気性的にも安定しているので、距離の融通も効くと思っています」

 そこに課題でもあるトモの緩さが解消されてくるようだと、まさに四輪駆動の走りも見込めそうなリアアメリア。今年の2歳馬からも、また「女傑」と言われるような馬が誕生したのかもしれない。