2019年08月18日 北九州記念 G3
優勝馬:ダイメイプリンセス
プロフィール
- 生年月日
- 2013年04月09日 06歳
- 性別/毛色
- 牝/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:29戦7勝
- 総収得賞金
- 210,790,000円
- 馬主
- 宮本 孝一
- 生産者
- 横井 哲 (門別)
- 調教師
- 森田 直行
- 騎手
- 秋山 真一郎
サマースプリントシリーズの第4戦であり、スプリンターズS(G1)の重要な前哨戦「第54回北九州記念(G3)」は、前半は馬群の中団外目を追走していたに日高町の横井哲氏生産ダイメイプリンセスが、最後の直線で9番人気という低評価をあざ笑うかのように豪快に伸びて先頭ゴールイン。1分8秒2のタイムで、昨年のアイビスサマーダッシュ(G3)に続く重賞2勝目。通算成績を29戦7勝としている。
同馬の勝利を、生産者のように喜んでいるのは1歳秋から翌年春まで預かっていた日高町にある賀張宝寄山育成牧場の宝寄山拓樹代表だ。
「生産者の横井さんが、私の父親と親交があったことから、この年は3頭の1歳馬をお預かりし、ダイメイプリンセスは、そのうちの1頭でした」と、その経緯を話し「牝馬としては馬格に恵まれており、力強い馬格と、キングヘイロー産駒らしい気の強さを兼ね備えた馬でした」と、当時の印象を話してくれた。しかし、「実際に馴致をスタートさせると物覚えも良いし、人間が与えたメニューをしっかりとこなしてくれる賢い一面、乗り役が変わったりすると人間を試そうと言う頭の良さというか、自分をしっかりと持っている馬でした」とのこと。
2歳の2月くらいになると寒さも厳しくなったことから九州の育成場へと移動していったそうだが「自分たちのところでは速い時計をだすところまで進めたわけではありませんが、乗った感じは、背中の柔らかさがセールスポイントになりそうだと感じていました。仕上がりが特別早いタイプには感じませんが、順調に成長してうまく未勝利戦を勝てるようなら、それなりのクラスまで上がっていけるような奥深さ」を感じていたそうだ。
北九州記念(G3)当日は北海道市場サマーセール前日でもあった。市場コンサイナーとしても多忙な日々を送っている宝寄山さんは競馬場に行くことができずにポータブルのテレビで観戦していたそうだ。
「前日に、半弟ダイメイサツキ(牡3、父サウスヴィグラス)が札幌競馬場で2勝目をあげていましたので、それに続いて欲しいと思っていました。昨年、このレースで2着したあと調子を崩していたようですが、休み明けのアイビスサマーダッシュ(G3)を見て、あの内容だったらだいぶ調子を取り戻していると思って期待していました」。
連覇を狙ったアイビスサマーダッシュ(G3)は休み明けと枠順に泣かされた格好になったが、実戦を1度使われた今回は枠順にも恵まれて自慢の末脚を炸裂。急落した人気をあざ笑うかのように2着以下に1馬身の差をつける完勝劇だった。
「直線に向いてからの脚色が違っていましたので、早い段階で勝てると思いました。レースに向けてしっかりと仕上げてくれた厩舎の方々のおかげと感謝しています」と話し「この勝利で7勝目。JRAで7勝もするなんて、凄いことだと思います。無事に競走生活を全うしたあとは、繁殖牝馬になると思うのですが、機会があればその仔を扱わせてもらえたら、とても幸せなことだと思います。まずは、次の目標に向かってしっかりと歩をすすめて欲しい」と育ての親ならではの目線で見守っている。