2019年07月28日 アイビスサマーダッシュ G3
優勝馬:ライオンボス
プロフィール
- 生年月日
- 2015年03月19日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:13戦5勝
- 総収得賞金
- 162,087,000円
- 母 (母父)
- ウーマンインレッド by ステイゴールド
- 馬主
- (有) 和田牧場
- 生産者
- 対馬 正 (新冠)
- 調教師
- 和田 正一郎
- 騎手
- 田辺 裕信
新潟競馬場の直線コースを使って行われる重賞「第19回アイビスサマーダッシュ(G3)」は新冠町の対馬正さん生産で1番人気ライオンボスが好スタートから早めに先頭に立ち、55秒1(良)で優勝。対馬さんの牧場は2009年京都金杯(G3)(優勝馬タマモサポート)以来のJRA重賞勝利で通算4勝目となった。
「(タマモサポートの京都金杯(G3)から)10年かかりました。周囲の牧場が(重賞競走を)勝っていく姿を励みに頑張ってきましたが、正直言えば、自分自身でも今回の勝利は驚いています。」と相好を崩したのは、場主の対馬正さん。1971年(昭和46年)に牧場を立ち上げ、現在は実息の裕也さんら家族3人とスタッフで15頭の繁殖牝馬を繋養する牧場で強い馬づくりに励んでいる。
と、いうのも今年1月、戦列に復帰したライオンボスは自己条件で2戦連続しんがり負け。さすがに、対馬さんも肩を落としていたという。ところが、新潟競馬場の直線コースという舞台を与えられたライオンボスは2連勝。堂々1番人気で重賞競走に出走するまでになった。
「今回は、競馬場で応援させてもらいましたが、パドックでも落ち着いていて良い状態に見えました。レースでは、チークピーシーズの効果もあったと思います。馬が足りないところを厩舎の方々が補ってくれた」と感謝の言葉を続けた。
牧場時代のライオンボスは、そのパドックの印象どおりに大人しい馬だったという。祖母のミスカスウェルは、裕也さんが米国の繁殖セールで買い求めた馬だという(購買者名義はジェイエス)。「ジェイエスが主催するツアーに同行させてもらい、そこで選んだ馬です。米国三冠馬シアトルスルーの仔らしく雄大な馬格で、産駒も大きな馬が多かった。ただ、ピリッとした脚に欠けるようなところがあったのでサンデーサイレンス系ステイゴールドを配合して生まれたのがライオンボスの母ウーマンインレッドです」。
残念ながら、この馬は蹄葉炎をわずらって競走馬にはなれなかったが、対馬さんの思いどおりに優秀な繁殖牝馬となった。ホッカイドウ競馬からデビューした初仔のアップドーミーはタフに競走生活を全うし、第2仔のキークラッカーはJRA4勝(障害1勝含む)。第3仔のライオンボスが久しぶりの重賞タイトルを対馬さんの牧場に届けてくれた。
「馬は、本当に頑張ってくれたと思います。選択肢を広げる意味でも、1200mの距離までは我慢して欲しいと思いますが、とにかく無事に。それを願うばかりです」とエールを送っている。