2019年04月27日 青葉賞 G2
優勝馬:リオンリオン
プロフィール
- 生年月日
- 2016年01月28日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:8戦3勝
- 総収得賞金
- 137,484,000円
- 馬主
- 寺田 千代乃
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 松永 幹夫
- 騎手
- 横山 典弘
鞍上を務めた横山典弘騎手の、絶妙と言えるペース配分もあったのは事実だが、それでも、リオンリオンが日本ダービー(G1)と同じ条件となる、東京競馬場の芝2400mを逃げ切ったのは間違いない事実である。
「レース前から上手く逃げられたのならチャンスはあると思っていました。横山騎手も馬の能力を引き出す最高の騎乗をしてくれたと思いますし、ゴール前では良く凌いでくれたとも思いました」とはリオンリオンの育成調教を手がけた、ノーザンファーム空港の足立稔厩舎長。その足立厩舎長は昨年春におけるPOG媒体の取材などでも、リオンリオンに対する期待を語っていた。
「脚長の体型は見栄えもしていただけでなく、走らせてみても跳びの大きさが目立っていました。表現するとするのなら、他の馬の1.5倍は跳んでいたと思えた程の可動域が感じられました」(足立厩舎長)
ノーザンファーム空港の坂路調教の映像は、データとしても残されているのだが、跨がった印象だけでなく、実際にモニター越しで足立厩舎長が確認した時でも、リオンリオンの跳びの大きさは一目瞭然だったという。
「その分、切れるような脚は使えませんでした。ただ、それも馬がしっかりとしてくれば、走りも変わってきそうでしたし、その意味でも完成は先になるとも思っていました」(足立厩舎長)
リオンリオンのデビューは2歳8月のメイクデビュー札幌となったものの、勝ちあがったのは10月に行われた京都の2歳未勝利戦。ただ、勝ちあぐねているレースの中でも、先行、そして逃げという自分のスタイルを確立していった。
それが遺憾なく発揮されたのが、前走の大寒桜賞と言える。ディープインパクト産駒の良血馬たちが居並ぶこのレースでリオンリオンは4番人気でしかなかったが、先手を奪うと、1000m通過が62秒1というスローペースに持ち込み、そのままゴール板まで押し切ってしまう。
「後ろからのレースだと、切れ負けしてしまうような印象もあっただけに、大寒桜賞はまさにリオンリオンの持ち味を遺憾なく発揮でしたレースとなりました。この青葉賞(G2)もそうですが、現時点では逃げた方が能力を出せると思っています」(足立厩舎長)
そう話した後に、「今年のダービー(G1)に育成馬を送り出せてホッとしています」とも続けた足立厩舎長。やはりホースマンとしてダービー(G1)出走は目標でもありますとも話すが、リオンリオンに関しては、ダービー(G1)だけでなく、その先の活躍も思い描く。
「ゆったりとした成長曲線だということを考えても、まだまだ良くなるはずですし、いい脚を長く使える馬だけに、距離は更に伸びても大丈夫だとも思います。勿論、ダービー(G1)もこの条件を逃げ切っているわけですし、スムーズに先手を奪えたのなら、充分にチャンスはあるはずです」
青葉賞(G2)から約1か月後に行われる日本ダービー(G1)。その一ヶ月にリオンリオンがどれほど成長しているのかは、颯爽と先手を奪っていくその走りで証明してもらおう。